米大統領選から消えた「北朝鮮非核化」、「誰が執権しても緻密に準備を」と韓国紙

Record Korea    2024年8月24日(土) 10時0分

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米次期大統領選が本格スタートした。韓国紙は「民主、共和両党の公約から北朝鮮の非核化が消えた」と指摘。「誰が執権しても非核化のロードマップを緻密に準備する必要がある」と訴えた。写真は軍事境界線。

米民主党の次期大統領候補にカマラ・ハリス副大統領が正式指名され、11月の選挙に向けて共和党候補のドナルド・トランプ前大統領との闘いが本格スタートした。韓国紙は「民主、共和両党の公約から北朝鮮の非核化が消えた」と指摘。「誰が執権しても非核化のロードマップを緻密に準備する必要がある」と訴えた。

中央日報は社説で「北朝鮮の軍事的脅威が強まっている状況で民主党が韓米同盟を強化し、北朝鮮の脅威に共同で対応するという考えを公開的に明らかにしたのは歓迎するべきことだ」としながらも、「民主党が今回の政策綱領から北朝鮮の非核化と人権問題を除いた背景には疑問が残る」と述べた。

民主党は2020年の政策綱領では北朝鮮非核化を長期的目標として提示した後、外交的な解決を追求すると明らかにした。ところが7日に発表された共和党の政策綱領だけでなく民主党までが朝鮮半島の核心懸案である北朝鮮の核を除外し、今回の米大統領選で北朝鮮の核問題が静かに消えていく状況を迎えた。

社説は「米国内での北朝鮮に対する一般的な無関心のためか、現実的な解決策が見えない北朝鮮の核問題による疲労感が反映されたのかは不明だ」と言及。「しかし、核拡散を極度に警戒する米国の二大政党が共に北朝鮮の非核化問題に触れもしなかったという事実だけでも北朝鮮に誤った信号を与えかねない」と警鐘を鳴らした。

続いて「こうした状況が北朝鮮の核保有を既成事実と認めたり、黙認したりしようとする米国内の世論を反映したものであれば深刻だ」と危惧。「われわれが北朝鮮の核を頭に載せて暮らさなければいけない現実の確認と北朝鮮の核保有を認める瞬間、北東アジアの安保地形が完全に変わる可能性があるからだ」と付け加えた。

さらに「今後、北朝鮮が対話テーブルに復帰しても、非核化どころか軍縮交渉に変質して北朝鮮の地位を高める可能性がある」と論評。「これは過去30年間にわたり北朝鮮の非核化のために国際社会がまい進してきた努力を水の泡にする北朝鮮の『希望事項』でもある」とした。

その上で韓国政府に対しては「民主党が新しい政策綱領で韓米同盟の強化を強調したと歓迎している場合ではない。政府は今回の米大統領選過程で北朝鮮の核問題が抜けた背景を綿密に把握し、誰が執権しても実際の政策では北朝鮮の非核化ロードマップを稼働できるように緻密に準備する必要がある」と注文を付けた。

最後に社説は「言葉だけの『光が漏れる隙間もない韓米同盟』ではなく、両国の戦略的目標から一致させることが先だ」と強調。「同時に韓米日共同で北朝鮮の脅威に対応することにした従来の合意が有効になるよう制度的装置の用意も急がなければならない」と改めて主張した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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