【観察眼】木を植え生態保護の理念を人々の心に根付かせる

CRI online    2024年8月16日(金) 18時20分

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トングリ砂漠の東端に位置する阿拉善生態管理モデル区では、夏休みになると、子どもらが次々とやって来る。

トングリ砂漠の東端に位置する阿拉善(アルシャー)生態管理モデル区では、夏休みになると、子どもらが次々とやって来る。子どもらは両親と一緒に砂漠に親しみ、木を植え、砂漠化防止の知識を学び、幼い心に生態保護の種子をまいている。モデル区の呉向栄主任が言うように、木を植えて心を育てることは、子どもらにとって植樹よりも生態保護の理念を確立することの方がより意味のあることかもしれない。

呉主任は2003年に日本留学を終えた後、思い切って生まれ育ったトングリ砂漠の隣にある都市アルシャーに戻った。それ以来、砂漠の東方への拡大を防ぎ、故郷の生態を守る仕事を20年以上続けてきた。呉主任がいる生態管理モデル区は、砂防植物を育成し、植物砂防帯を設立し、生態保護の国際協力を実施している。同時に、生態保護の理念をいかに普及させ、より多くの人に参加してもらうかが新たな課題となり、夏休み期間中の砂漠化防止サマーキャンプが誕生した。モデル区では、さまざまな防砂植物の標本が展示され、生態教室が開かれている。子どもらは植樹に参加し、一緒に草格子(砂を固める役割を果たす)を設置し、砂漠をハイキングし、砂漠のオアシスの美しい景色を楽しむ。植えられたのは木だけではなく、子どもらの心にある生態保護の理念だ。

こうしたキャンプは一つだけではない。中国科学院生態環境研究センターはこのほど、全国優秀大学生サマーキャンプ「生態環境と健康」を組織し、全国から優秀な大学生178人が参加した。期間中、大学生らは環境水質学国家重点実験室、北京都市生態系研究ステーションなど八つの実験室を見学し、教授や専門家らの学術報告を聞き、没入型の濃厚な学術的雰囲気を体験した。アルシャーのサマーキャンプは子供たちの心の中に生態保護の理念を根付かせる一方、中国科学院のサマーキャンプは、より多くの若者に生態保護の科学技術研究への参加を呼び掛けるものだ。

福建省南平市の関係部門は先月、共同で公益サマーキャンプを開催し、少年児童を率いて希少種、自然生態、水源探索など一連の多彩な活動を実施し、子どもらが自然に親しみながら知識を習得し、成長できるようにした。また黒竜江七星河湿地研究の旅がこのほど実施され、全国11の省・市から訪れた青少年45人が鳥を観察し、湿地生態を学んだ。今年の夏休み期間、生態保護関連のサマーキャンプは枚挙にいとまがない。

青少年に生態保護理念を普及させることは、この夏休みに始まったものではない。社会全体の生態文明の意識を高め、生態環境保護に関する国民の思想的・実行的意識を高めることは、中国政府が一貫して重視してきたものである。‌2023年6月28日、全国人民代表大会常務委員会の決定に基づき、8月15日が全国生態デーに制定され、多様な形式を通じて生態保護の宣伝・教育活動が展開されるようになった。2024年の全国生態デーである15日、「経済社会の全面的なグリーン転換を加速」をテーマに、メイン会場の福建省三明市でイベントが開催された。

近年、中国の生態環境保護における努力は誰の目にも明らかで、グリーン経済発展の分野では、新エネルギーや関連製品の開発が世界をリードしている。さまざまな環境保護の政策や措置が順調に推進できる背景には、人々の生態保護意識に対する普及と向上がある。中国の人々にとって生態保護は8月15日だけでなく、毎日なのだ。

毎年8月になると、花棒(Hedysarum scoparium)の花が満開となる。アルシャーでは「砂漠の娘」と呼ばれるこの植物は、水をほとんど必要とせず、砂によくなじみ、美しい紫色の花を咲かせる理想的な砂漠の植物だ。今年も子どもらが植えた花棒は砂漠できらびやかな花を咲かせるだろう。(提供/CRI

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