雄安新区の地下空間を「照らす」北斗―中国

人民網日本語版    2024年8月15日(木) 23時30分

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雄安新区は計画当初より「地下都市」を建設すると打ち出した。これには約380kmの総合的な共同溝と2200万平方メートル以上の地下駐車場が含まれる。

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迷路のような地下車庫に入ると、駐車スペースを忘れてしまう。やっとのことで車を見つけても出口が見つからず、携帯電話を取り出すと電波がない……。このような困ったことを経験したことはないだろうか。人民雄安網が伝えた。

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雄安新区は計画当初より「地下都市」を建設すると打ち出した。これには約380kmの総合的な共同溝と2200万平方メートル以上の地下駐車場が含まれる。

一方で、雄安新区初の集中完成エリアとしての容東エリア内の95の団地は地下空間がほぼ相互接続しており、400万平方メートル以上の約5万カ所の駐車スペースがある。

これほど大規模な地下空間で多くの人、車、モノが行き交うはずで、初めて入ると道に迷いやすい。いかにすれば利用者の具体的な位置と次の行き先をいつでも通知し、地下の通行をよりスムーズで効率的にするかが、雄安新区の地下プロジェクト建設中に生じた新たな課題だ。

建築物に遮蔽されるため、地上で使用できるソリューションは地下では通用しない。測位を得意とする北斗衛星の電波を地下空間に届けることはできるだろうか。この考えを検証するため、「5G+北斗地下空間組み合わせ式測位」の課題研究が2020年に正式に実施された。

「5G+北斗」測位技術の携帯電話端末のテスト画面(左)とシステムが表示する団地地下車庫平面図(右)

雄安新区の地下12mの駐車場内で、測位テスト担当者がテストカーを操縦し、繰り返してテストを行い、発進、加速、駐車、再発進、再加速、再駐車、最終的に「北斗+室内分布」地下測位技術ソリューションが数多くのソリューションの中から選ばれた。

地下駐車場に入ると、入り組んだ配線がなければ、壁一面の通信機器もなく、多くの設備が専用の機械室の中に「隠されて」いる。

この10平方メートル未満の機械室の壁には三つのケースが置かれている。その中にはそれぞれマルチプレクサ、北斗衛星測位室内分布ユニット、通信事業者の5G基地局が設置されている。ここでは1本の回線が屋上とつながっており、北斗などの衛星測位信号を受信する。1本の室内分布回線は複数の信号ブースターとつながり、地下駐車場でのシームレスな信号カバレッジを達成している。

大規模な推進実証に伴い、地下測位システムは現在すでに容東エリアの150万平方メートル以上の地下駐車場をカバーしている。測位精度は2m。一方で、建設コストは従来の地下測位技術の半分しかない。

この技術の0から1へのブレークスルーは多くの紆余曲折を経た。アルゴリズムは2年内に236バージョン更新された。平均して3日間に1バージョンという計算になる。そして、「北斗+室内分布地下空間測位」も「雄安行」アプリでリリースされ、より多くの人が使用できるようになっている。

「5G+北斗」測位技術は地下空間に明るい照明を設置しているようだ。その高精度、高速、広いカバーの特徴により、地下駐車場に正確なナビゲーション・測位サービスを提供する。新たに最適化された機能はさらに、運転手が直近の地下空間充電駐車スペースを見つけるのに役立つ。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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