Record China 2024年8月4日(日) 16時0分
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中国のネット上にこのほど、「中流階級の家庭がインターナショナルスクールから離れるのはお金のためではない」と指摘する記事が掲載された。写真は深センのインターナショナルスクール。
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中国のネット上にこのほど、「中流階級の家庭がインターナショナルスクールから離れるのはお金のためではない」と指摘する記事が掲載された。
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記事によると、北京、上海、広州ではこの夏休みに、少なくない家庭がバイリンガルスクールで学ぶ子どもを公立学校に戻す準備をしている。上海のインターナショナルスクールの今年の出願者数は例年のわずか50%にとどまった。
当時、各家庭は学校に子どもを通わせるために大きな労力を払っている。公立学校に戻す決定をした背景について、ある保護者からは「今年の学校の出願結果が出たが、想像したほど目立つものではなかった。『優れた合格校』は全米の上位50校のレベルに過ぎない」との声が上がった。これに比べ、中国国内の一般的な大学を卒業して海外の大学院に進学する学生が選択できる学校は、この「トップ50」よりはるかに豊富なのだという。
さらに上海にあるバイリンガルスクールは今年、次々と値上げしており、値上げ幅が30%に及ぶケースもある。統計によると、バイリンガルスクールに通う場合、毎年の総支出は基本的に授業料の1.5~2倍以上だ。バイリンガルスクールで学ぶための授業料や住居の賃貸など、注ぐ労力は大きいがメリットは多くなく、現在の経済環境の下で人々は自然と教育への投資比率が適切かどうかを改めて評価している。
記事はまた、「大部分のバイリンガルスクールは国際基準に沿ったカリキュラムシステムを導入している」と述べ、「学業の複雑さと子どもに対する総合的な素養評価のいずれもがより困難だ」と言及。子どもを公立学校に転校させることを決めたある保護者が、「もともと、楽しい教育のために子どもに国内での高考(普通高等学校招生全国統一考試)を回避させたかった。だが、しばらくしてバイリンガルスクールの生活も競争が激しいことが分かった。中学生の場合、学業以外に150時間の課外活動を終えねばならない」と語ったことを伝えた。
記事によると、上海市は数年前、私立学校に対する大規模再編を実施し、多くのバイリンガルスクールを閉鎖した。学校の数に加え、外国人教師の数も大幅に減り、多くの費用を支払って子どもを学ばせてもネイティブによる指導は得られにくい状況となっている。
記事はさらに、「海外留学をしても現地で仕事を探すのが困難なことは早くから人々の共通認識になっている」と述べて、「帰国して大きな工場や国有企業に入りたいと思っても強みはなく、公務員の採用試験合格はさらにハードルが高い」との考えを示した。
英インペリアル・カレッジ・ロンドンで学士号を取得した男性は帰国して1年たたないうちに4回転職しており、自分に合った仕事を見つけられずにいる。また、中国に帰国した男性の同級生のうち、半年以内に仕事が見つかった人は半数にとどまり、月収が1万元(約21万円)を超える人はいないという。
記事は、英国や米国から帰国した後、日本や韓国に行って働く人がいることにも言及している。
そして、海外の治安や遠く離れて暮らす親子の感情などもバイリンガルスクール離れの原因になっていると指摘。その上で、「ただ、中流階級のこうした現象はいっそう理性的な教育の回帰を意味している」と論じた。(翻訳・編集/野谷)
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