Record China 2024年7月27日(土) 6時0分
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中国メディアの環球時報によると、英フィナンシャル・タイムズはこのほど、「中国の電気自動車(EV)は脅威よりもチャンス」とする記事を掲載した。
記事はまず、「先進国の政府は今後数十年で経済を脱炭素化すると誓っているが、中国製のグリーン技術の輸入を制限する方向に動いている国もある。中国製のグリーン技術がなければ脱炭素化にはより多くの時間と費用がかかるだろう。西側諸国の指導者らはある時点で、気候変動目標と保護主義のどちらかを選ばなければならない。そして、譲歩しなければならないのは保護主義である方が、誰にとってもよいだろう」とした。
記事によると、この矛盾が最も顕著なのがEVで、欧州連合(EU)は2035年までに従来型自動車の販売を段階的に廃止することを約束し、米国は国内のEVとバッテリー製造の促進に数十億ドルもの金を投じている。しかし、EVの普及が停滞しているにもかかわらず、大西洋の両側の指導者らは、中国から輸入するEVが国内産業に脅威を与えているとして憤りを募らせている。
記事は「米国ではその脅威は完全に想像上のものだ」と指摘し、「米国は中国製のEVをほとんど輸入していない。ジョー・バイデン大統領が先ごろ、中国製EVに100%の関税を課したことで、この状況は続くだろう」とした。
一方、欧州については「中国製EVの流入が加速しているのは現実だ」とし、「昨年、EUで販売されたEVの約5台に1台が中国製だった(一部は欧米ブランドのもの)。しかし、それは23年にEUで販売された自動車1050万台のごく一部にすぎず、そのすべてが間もなくゼロエミッション車になる予定だ」とした。
記事は「求められているのはバランス感覚だ」とし、「欧州がEV目標に真剣であるならば、問題は中国からの輸入が多すぎることではなく、むしろ少なすぎることだ。なぜなら、欧州の自動車産業は内燃機関技術からの転換に時間がかかっている。欧州のEV目標は、特に最も安価なセグメントで中国の高コストパフォーマンス車を歓迎しなければ、実現不可能だ。米国でもはるかに安価なモデルが提供されない限り、EVが大規模に普及する可能性は低い。米国の公的補助金は、最も裕福な消費者に圧倒的な恩恵をもたらしてきた。生活費の危機により、手頃な価格がさらに緊急の課題となっている」と指摘した。
記事はまた、「中古車市場を見れば、より低価格帯のEV導入に対する潜在的需要が非常に大きいことが分かる。西側諸国は、輸入または現地生産施設の設置を通じて、中国をこれらの市場に迎え入れるべきだ。英国が関税戦争への参加を控えているのは心強い」とも指摘した。
記事は「西側諸国の政府は、木を見て森を見失ってはならない」とし、「中国は、先進国の脱炭素化プロセス、特にゼロエミッションモビリティへの急速な移行において建設的な役割を果たすことができる。確かに、国内のグリーン産業を刺激する必要性や、北京と西側諸国間の地政学的対立というより広範な背景と調和する必要はあるが、中国がどこで貢献できるかを見極めることは、西側諸国の経済戦略と外交の重要な部分でなければならない」とした。(翻訳・編集/柳川)
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