太陽電池パネルの分野で中国は「賭け」に勝った―中国メディア

Record China    2024年7月11日(木) 9時0分

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10日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、太陽電池パネル分野で中国は賭けに勝利したとする記事を掲載した。

2024年7月10日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、太陽電池パネル分野で中国は賭けに勝利したとする記事を掲載した。

記事は、中国が太陽電池パネルを戦略的に重要な存在と位置付けて産業を急速に発展させ、市場で絶対的な優位に立つとともにバリューチェーン全体を支配し、欧米に付け入る隙を与えていないとした。

そして、江蘇省南通市の工業団地にある企業の太陽電池パネル工場では、中国製の機械によって生産がほぼ自動化されているほか、材料倉庫は常に空っぽであると紹介。 この企業のフランス人創業者が「午前中に材料を注文すると、サプライヤーは午後、遅くとも翌日には材料を納入する」と語ったことなどに触れ、中国のサプライチェーンの効率の高さがうかがえると評した。

また、創業者が太陽電池パネル産業の発展を担うフランスの研究機関からフランス国内での工場建設オファーを受けるも丁重に断ったと明かし、その理由について「経済的な合理性がない。欧州は15年前に太陽電池パネル産業を発展すべきだった。今からでは遅すぎる。材料は中国にあり、最新世代の製品も中国で開発されている」と語ったことを伝えた。

さらに、太陽電池パネル生産における中国の絶対的優位は、6月中旬に上海で開催された新エネルギーカンファレンスでも浮き彫りになったと指摘。会場へと続く通路には数え切れないほどの中国ブランドのブースがずらりと並んでいたとし、業界関係者からは「太陽電池パネルに関するほとんどの事柄がすべて中国で動いている。中国国内の競争はますます激しくなっている」と語ったことを紹介した。

記事は、中国はバリューチェーン全体を取り込むことに長けており、技術の進化が非常に速く、平均2年ごとに新しい工程が登場し、そのたびに生産ラインの機械を入れ替えなければならない太陽電池パネル業界において、1カ月以内に機械を納品して設置まで完了し、非常にタイムリーなメンテナンスが受けられる体制を構築していると説明。また、江蘇省などの先進地域の賃金は東欧諸国よりも高いものの、総じて見れば中国の廉価な人件費は相変わらず強みとなっているとし、「これらの要素により、中国を打倒することは非常に難しい。 国際エネルギー機関(IEA)によると、中国の太陽電池パネル産業チェーン全体のコストは、インドより10%、米国より20%、欧州より35%も低いのだ」と伝えた。

そして、2025年時点で太陽電池パネル向け多結晶シリコンの95%が中国で生産される見込みで、中でも江蘇省と新疆ウイグル自治区で大部分が生産されることになるとの予測を示す一方で、あるNGOからは「多結晶シリコンの世界生産の40%が、ウイグル人が強制労働にさらされている地域で生産されている」との指摘も出ていることを併せて紹介した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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