台湾Yahoo!が日本の「神調味料」5種を紹介、渡来品イノベーション力を評価

Record China    2024年7月6日(土) 10時20分

拡大

台湾版ヤフーニュースはこのほど、日本で広く用いられている調味料5種を紹介する記事を掲載し、日本独自の調味料を「海外の食文化に日本のイノベーションを融合させた」として評価した。

台湾Yahoo!新聞(台湾ヤフーニュース)はこのほど、日本で広く用いられている調味料5種を紹介する記事を掲載した。記事は日本独自の調味料を「海外の食文化に日本のイノベーションを融合させた」」ものとして評価した。以下は、同記事の主要部分だ。

日本の調味料は外国人から非常に称賛されており、近年では外国のスーパーでも日本のしょうゆが陳列されているのを見かけるようになった。マヨネーズのような日本以外で発明された調味料でも、日本製のものが評価されている。日本で多く使用されている調味料の多くは、海外の食文化と日本のイノベーションを融合させたものであり、各国の食卓で定番調味料として定着したものも多い。

【1】最初は英国の調味料の失敗模倣品だったウスターソース

焼きそば、ハンバーグ、目玉焼き、お好み焼き、とんかつなど、日本の子どもが大好きな食べ物で使われるこげ茶色の香ばしい調味料。それが日本の家庭に常備されているウスターソースだ。日本にはまず、ウスターソースの元祖とされる英国のリー・アンド・ペリンズが独占販売していた商品が明治33年(1900年)に入ってきた。

日本の業者は自らの手で生産販売したいと思ったが、使用されている食材やレシピが分からなかった。そのため、業者らは推測に基づいて作るしかなかった。何度も失敗を繰り返したが、野菜、果物、砂糖、酢、香辛料を配合して、本物のウスターソースと比べればまだ失敗作ではあったが、意外に風味がよかったものを「ウスターソース」と称して売り出した。

「本物のウスターソース」との大きな違いは、日本のウスターソースは魚醤を使っていなかったので風味が相当に違ったことだ。しかし結論から言えば、日本のウスターソースは食べ物に風味を加えて人々が「病みつき」になる性質があり、徐々に民間にも普及した。日本ではウスターソースが「主役級調味料」として完全に定着した。

【2】焼肉の本家の韓国でも日本の「焼肉のたれ」は大好評

焼肉の起源といえば朝鮮半島を思い浮かべる人も少なくないはずだ。韓国人は前日に肉に味をつけておいてから焼くが、しゃぶしゃぶやすき焼きでも分かるように、日本人はその場で肉に味をつけることが好きだ。

焼肉と日本の食文化を融合させることが「焼肉のたれ」の原点だった。最初の商品は、上北農産加工農業協同組合(現在は株式会社)が昭和40年(1965年)に発売した「スタミナ源たれ」だった。その後、エバラ食品工業が焼肉のたれを発売して、家庭でも焼肉を楽しめるようにした。日本で急速に普及した焼肉のたれは、「焼肉の本家」の韓国でも人気だ。韓国への浸透に成功した日本の焼肉のたれは、調味料の「逆輸出」の最高の事例だ。

【3】西洋のアルコール飲料が起源だったポン酢

ポン酢は刺身やハンバーグ、各種和食などのたれとしてよく使われる。ただし「酢」の文字は当て字で、ポン酢の原語はオランダ語の「pons(ポンス)」だ。「ポンス」とは果汁や砂糖を入れたアルコール飲料で、昔のオランダ人は夏になると暑気あたりを避けるためによく飲んでいた。

「ポンス」は江戸時代に日本にも伝わったが、当時の日本人はこのようなアルコール飲料をよく知らず、かんきつ系の果汁飲料と勘違いした。そのため日本では、かんきつ類を使った調味料の名称となり、アルコールとは関係がなくなった。

狭義のポン酢は柑橘類の果汁に酢を加えるなどで作った調味料を指すが、現在では醤油を加えた「ポン酢しょうゆ」がより普及している。日本の居酒屋で、焼酎を酸味のある液で割った「サワー」を知って妙な飲み物だと思ったことがあるが、ポン酢がもともとはアルコール飲料だったことを考えれば、納得もいく。

【4】日本の家庭が常備する和風ドレッシング

しょうゆをベースにした和風ドレッシングは日本で一般的なサラダソースだが、実際には幅が広くて、青のり、赤しそ、おろししょうが、梅干し、わさび、ごま、ゆずなどをそれぞれ使ったものがあり、和風ドレッシングはそれらの総称ということになる。

最初の和風ドレッシングを発売したのはキユーピーで、昭和33年(1958年)のことだった。さらに昭和53年(1978年)には「中華ドレッシング」が発売されたことで、日本人のしょうゆ味のドレッシングに対する認知度が大幅に上昇し、日本全国で一気に普及していった。もし和風ドレッシングの発明がなかったら、今の日本人はこれほど多くのドレッシングを選ぶことはできなかったし、ドレッシングそのものが廃れたかもしれない。

【5】みりんの起源は中国にあったのかも

みりんには食材本来の風味を十分に引き出す力がある。一般には日本の戦国時代に誕生したと考えられており、甘酒の腐敗を防ぐためにアルコールを加えたものが、現在のみりんの起源とされている。しかし、みりんは戦国時代に中国から蜜のように甘い酒の「密淋」が伝わり、日本でその後、現在のみりんに改良されたとの説もある。

みりんは江戸時代前期までは、酒の苦手な人が「甘い酒」として飲むことが多かった。しかし江戸時代後期にはかば焼きやそばつゆなどで料理に活用されるようになり、現在の日本料理の基礎が作られた。みりんは明治期から戦前までは高級料理店でしか使われなかったが、昭和30年(1955年)に大幅に減税されたことで家庭に広まった。

日本には製法の違いにより、アルコール分が14%もある「本みりん」もあり、比較的安価なみりん風調味料や料理酒などもある。料理に使う場合には効果が全く異なるので、料理に使う場合にはそれぞれの違いに注意すべきだ。

日本の調味料の多くは、最初のルーツは海外にあったが、日本に入ってからは文化や食習慣の影響で新たな味や使い方が開拓された。そして、現在は皆さんの食べる料理に深い影響を与えている。これからも新しいスタイルの日本の調味料が世界各国の人々の「舌」を満足させることを期待する。皆でいつでも日本の「美味」を楽しみたいものだ。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携