日本人母子襲撃事件は「社会問題の縮図」―華字メディア

Record China    2024年6月27日(木) 8時0分

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華字メディアの日本華僑報は26日、江蘇省蘇州市で日本人母子が刃物で襲われた事件について「社会問題の縮図」だとする評論記事を掲載した。

華字メディアの日本華僑報は26日、江蘇省蘇州市で日本人母子が刃物で襲われた事件について「社会問題の縮図」だとする評論記事を掲載した。

記事は24日発生した事件について「衝撃的」と評し、中国の国内外で物議を醸していると言及した上で、いくつかの点から事件について論じた。

まず一つ目として、日本人学校のスクールバスが標的になったことについて「学校」という面を挙げ、「教育の場として学校は子どもたちにとって最も安全な場所であるべきだ。しかし、今回の事件で蘇州市の学校の安全管理面での脆弱(ぜいじゃく)さが明かになったのは間違いない」と指摘。「すでに一定のセキュリティー対策を行ってはいるが、今後さらに警備体制を強化すべき」と述べた。

二つ目に「日中関係」を挙げ、「犯人の具体的な動機は明らかになっていないが、日中関係への影響は無視できない」と言及。両国は冷静かつ理性的な態度でこの事件を処理すべきだとし、「中国政府は迅速に事件の真相を明らかにし、法に基づいて犯人を処罰し、中国にいる日本人の保護を強化する必要がある」としつつ、「日本政府も冷静さを保ち、個別の事件によって全体的な対中政策に影響を与えないようにすべき」と主張した。

また、両国のメディアに対して「事件を報道する際、客観的かつ公正な報道を堅持し、誇張したり、不必要なパニックを起こさないようにしなければならない。そうしてこそ、民間における過度な感情の盛り上がりを防ぎ、日中関係の大局的安定を守ることができる」と注文を付けた。

三つ目には「人間関係」を挙げ、「近年、中国でも他国でも社会における暴力事件が頻発し、社会の信頼性をむしばんでいる」と指摘。「今回の事件は、人間関係の構築をより重視し、調和のとれた、愛のある社会の雰囲気づくりに努める必要があることを改めて想起させた」とし、「社会の管理者は心に問題を抱えているかもしれない人々を助けると同時に、家庭や学校、地域社会がそれぞれ責任をもって道徳的資質と法的意識を育み、凶悪事件の発生を防ぐべきだ」と論じた。

記事は、今後強化すべき取り組みとして「安全教育の強化」「公共の場の安全対策の強化」「日中の交流推進」「社会統治レベルの向上」などを挙げた上で、「今回の日本人母子刺傷事件は単なる一つの事件であるだけでなく、社会問題の縮図である点を強調したい。急速に発展する現代社会において、安全問題は無視できない重要課題だ。社会全体が共に努力してこそ、さまざまなリスクを防止できるのだ」と主張した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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