Record China 2024年6月9日(日) 10時0分
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カノバー氏は1月にストリートピアノの演奏をライブ配信していて、中国人から自分を映すなと抗議された。最近になり再び同じ事態に遭遇した。しかし結末は違った。写真はカノバー氏によるXへの投稿より。
中国や英国では、今年1月に英国人ピアニストのブレンダン・カバノー氏がロンドン市内でストリートピアノの演奏をライブ配信していたところ、通りかかった中国人が自分らを映さないよう強硬に要求して紛糾したことが注目された。カバノー氏は、英国では公共の場所ならば自由に撮影できると主張。中国人側は自らをテレビ番組の取材で来ており、カバノー氏がライブ配信すれば、放送前の秘匿性を維持できないと主張した。警察が仲介したが双方とも納得せず、不愉快な気分のまま別れることになった。
そのカバノー氏が最近になり、やはりロンドン市内でストリートピアノの演奏をライブ配信していたところ、またも中国人から「自分を撮影するな」と抗議された。海外在住中国人向け情報サイトの留園網によると、中国人の若い男性がカバノー氏に対して「申し訳ありありませんが、撮影をされているようですね。私(の姿)を削除していただけませんか」と言った。
カバノー氏が「本気ですか?」と言うと、中国人男性は「私は本気です。映像に顔を出したくありません。私はここで特別な使命を背負っているのです」と言った。カバノー氏は相手に「あなたは中国から来たのですか」と尋ね、「そうです」との回答を得た。中国人男性は自分について「特別な使命を背負っている」などと妙なことを言ったが、カバノー氏はまだ、真意に気付いていなかった。
中国人男性はさらに「私があなたに伝えたいことはただ一つ、あなたはしたいことを何でもできますが、私を撮影しないでください」と言った。カバノー氏は1月に中国人と紛糾したことを踏まえて、「私はこの問題について他の人と議論したことがありますが、ここは公共の場ですよ」と主張した。
双方は険悪な雰囲気になった。まさに「一触即発」だった。周囲で成り行きを見守っていた人々も、手に汗を握った。すると中国人男性は、まだ主張を続けているカバノー氏をさえぎって、誰もいない空間に向かって「そんなこと関係ない。あなたに警告する。彼女に触れるな。彼女が誰であろうと、触れるんじゃない」と大声で言った。
カバノー氏はようやく気付いた。1月に中国人と紛糾した際に相手は3人で、うち1人の女性が持っていた中国国旗に手を伸ばそうとしたところ、男性中国人がカバノー氏に向かって同じ言葉を同じ調子で叫んだのだ。つまり今回の中国人男性は、「1月の出来事」のパロディーを演じていたのだ。
カノバー氏は目の前の中国人男性に向かって、「私をからかったのですね。私はビビってしまいましたよ」と言った。中国人男性は笑って、「からかったのですよ」と言った。
カノバー氏は大笑いして、「おお兄弟よ。いや、友達になりましょう」と言った。2人は握手をして和気あいあいと「抗議活動」を締めくくった。
この動画は配信してから短い時間で、32万回も再生された。多くのネットユーザーはこの中国人男性を称賛した。留園網が紹介した英文の投稿には「中国の人々は本当にユーモアのセンスがあるな」「『彼女に触るな』の言葉が出るまで、からかわれていることに誰も気づかなかったよ」「ブレンダン(カノバー氏)がこんな風にからかわれるのを見たのは初めて。この中国人のお兄さんは最高。パロディー王はあなたしかいない」といったものが数多くある。(翻訳・編集/如月隼人)
Little Pinks trying to impose Chinese image rights law at the piano in London today???? pic.twitter.com/xcM5Rdsk55— Brendan Kavanagh (Dr K) (@brenkav) June 3, 2024
Little Pinks trying to impose Chinese image rights law at the piano in London today???? pic.twitter.com/xcM5Rdsk55
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