中国製の産業用ロボット、世界進出加速し日本やドイツで歓迎、トヨタも採用―中国メディア

Record China    2024年6月1日(土) 20時20分

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中国製の産業用ロボットの世界進出が加速し、日本やドイツといった伝統的なロボット製造国でも歓迎されていると中国国営メディアが報じた。写真は産業用ロボット。

中国で造られた産業用ロボットの世界進出が加速し、日本やドイツといった伝統的なロボット製造国でも歓迎されていると中国国営メディアが報じた。トヨタ自動車など日本の大手企業にも納品するロボットメーカー、節卡機器人(JAKAロボティクス)はその代表格だ。

新華社通信によると、上海市閔行区のハイテク産業パーク「大零号湾」にある同社の工場に足を踏み入れると、背の高いものから低いもの、ずんぐりしたものからすらりとしたものまで、さまざまな形のロボットが並んでいるのに出くわす。赤色のジョイント(関節)とシルバーのリンク(骨)がトレードマークで、高いデザイン性を感じさせる。

用途は多様。Bluetoothヘッドセットなどの精密機器の接着、完成車組み立てラインでの部品の溶接、貴州省にある500メートル球面電波望遠鏡(FAST)の巨大パラボラアンテナの保守など各シーンで活用されている。

JAKAの李明洋(リー・ミンヤン)董事長は「大規模生産の時代からフレキシブル生産やスマート生産の時代に入り、製品の開発サイクルが加速し、パーソナライズされた設計と迅速な生産フィードバックへの要求が高くなった。その結果、ヒューマン・コンピューター・インタラクション(HCI)やヒューマン・ロボット・コラボレーション(HRC)への要求もより高まった」と語る。

JAKAは2023年、協働ロボット「ジャカ ミニコボ」で日本の「グッドデザイン賞」を受賞。同製品は日本の大学や研究機関への導入が進んでいる。トヨタもJAKAの協働ロボットを採用し、優れた製品でコスト削減と競争力向上を助けたとJAKAに感謝状を送っている。

日本市場でJAKAの代理店を務めるエンジニアリング商社、進和の担当者はJAKAについて企業のニーズに速やかに対応し、専門的なサービスを提供できると評価する。特にJAKA独自の視覚的なティーチング機能は、研修に要する時間とコストを大幅に削減。技術者の習得が3、4日で可能だが、これは他のロボットメーカーにはできないことだという。

JAKAのロボットは鍛え抜かれた総合力でトヨタ、日産、アイシン、デンソー、日立ジョンソンコントロールズ空調などの有名企業と深い連携を構築。自動車のシャシーシステム、エンジン、ギアボックス、トランスミッションシステムなどの生産ラインに製品が投入され、部品のロード・アンロード、ねじ締め、検査、組み立てなど10以上の工程で使用されている。

新華社通信は「中国は10年連続で産業用ロボットの世界最大の市場となり、導入台数の世界シェアは12年の14%から22年には52%に上昇した」と紹介。JAKAが本拠とする上海は、従業員1万人当たりのロボット導入台数『ロボット密度』の統計を中国で初めて開始した都市で「重点産業の一定規模、主要業務の年間売上高2000万元(約4億4000万円)以上の工業企業におけるロボット密度は426台と世界のトップレベルにある」と誇示した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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