雰囲気満点!元英国領事館の建物で素敵なディナーのひととき

フライメディア    2024年1月24日(水) 17時30分

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上海には趣ある洋館で食事を楽しめるレストランも多い。その中でも代表的な存在が旧フランス租界にある「雍福会」だ。

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上海には趣ある洋館で食事を楽しめるレストランも多い。その中でも代表的な存在が旧フランス租界にある「雍福会」だ。

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雍福会は2004年にオープンした。1935年に建てられたスペイン様式建築はかつて英国領事館として使用されていた。エリザベス女王は1986年の訪中時にこちらを訪問している。


2000年代に入り、英国領事館は移転し、領事館として使われなくなった。建物は3年かけて洋館に中国式要素を融合させてリノベーションされ、高級会員制クラブとして開業した。

開業時はフランス大統領訪中時の夫人の訪問先でもあった。2004年以降は高級レストランに業態転換し、2016年にミシュランの2つ星の評価がついたことで一気に知名度が上がった。

雍福会で食事する機会があったため、その様子を紹介する。リノベーション時のコンセプトが「中国様式と西洋様式の折衷」だったため、店内は西洋式を基調としつつも、中国の骨董品や美術品が展示される融合的な空間となっている。

各所に見られる美術品はオーナーの個人コレクション




提供される料理は食材にこだわり、洗練さを極めた新スタイルの上海料理。伝統的な上海料理は「濃油赤醤」といい、油としょうゆを多めに使った料理が特徴だが、雍福会の料理はそこに工夫を加えて独自アレンジを施している。

この日頼んだメニューはこちら。

上海熏魚。熏とは「いぶす」の意味。熏魚を作る過程で油で揚げる際に煙が立ち上る様からこの名前になったという。上海料理の定番メニューだ。白身魚を油で揚げ、しょうゆベースのタレに1日漬ける。上海らしく甘めの味付け。冷菜としていただいた。


フォアグラシュークリーム。シュークリーム生地にフォアグラを合わせている。オーダーの際は料理と思って注文したが、甘めのお菓子感覚で食べられる味のため、デザートとして食べるのがいいだろう。


炒蝦蟹。上海蟹の身とみそ、エビを炒めてあんかけに仕上げている。


プーアール茶紅焼肉。雍福会の看板メニューで、雲南省産のプーアール茶を入れたタレでじっくり煮た紅焼肉。店の人にこだわりを聞くと、安徽省の指定農場で育てた生後18カ月の黒毛豚を使用し、特製のしょうゆで調理しているとのこと。


祝い事での食事だったため、店からケーキのサービスがあった。ナツメあんの多層ケーキで、程よい甘さがおいしかった。


雍福会での食事後は庭園を散歩することをお勧めする。別の日の昼間に撮った明るい写真も混ぜつつ、庭園を紹介する。こちらの庭園はもともと西洋式の庭園だったが、レストラン改装時に東洋風庭園に改造した。


庭園の奥には歴史を感じる「六芸堂」と書かれた額と中国式の建物の一部がある。額の字は明朝時代の有名な書家によって書かれた文字とのこと。中国の伝統的な邸宅には名前がつけられることが慣習で、その名前は広間に達筆な字で掲げられていることが通例だ。


こちらは浙江省東陽市から移築した清朝時代の邸宅広間だった。見事な木の細工があり、夜は細かい箇所まで見えないので、明るい時間に見ておく方がいいだろう。

上海の歴史的建築レストランとして有名な雍福会。特別な時に食事に行き、優雅なひとときを過ごしてみてはいかがだろう。(提供/フライメディア)

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