ファーウェイ関係者が太陽光発電への取り組みを紹介、江蘇省で開催の業界大会で

Record China    2023年12月18日(月) 9時0分

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ファーウェイの太陽光発電部門の担当幹部2人が江蘇省内で開催された業界の大会で、太陽光発電分野における同社の取り組みや方向性を紹介した。

華為技術(ファーウェイ)太陽光発電ラインの陳国光総裁と同社デジタルエネルギー社中国スマート太陽光発電の孫雨航副総裁は江蘇省宿遷市内で14日から16日まで開催された「2023中国太陽光発電業界年次大会」で、該当分野における同社の取り組みや方向性について説明した。同大会は中国太陽光発電業界協会が主催し、政府関連部門や業界団体、研究機関、企業、金融機関の代表者が参加した。

中国では太陽光発電の市場規模が拡大しつづけている。太陽光発電の設備量は23年3月には水力発電を抜き、火力発電に次ぐ第2位の発電方式になった。30年までに太陽光発電が再生可能エネルギーに占める割合は50%を超える見通しだ。

陳総裁は、太陽光発電分野の質の高い発展には、質の高い技術、質の高い製品、質の高いソリューション、質の高いビジネスモデル、質の高い新型電力システムの全体計画、質の高い新エネルギー政策など、全ての分野での「質の高さ」が不可欠と主張。また、将来を見据えた取り組みも求められると論じた。

陳総裁は太陽光発電のコスト問題について、現在はすでに問題ではないが、将来に向けコストをさらに低減させつづけて、より大きな強みを得ることになると論評。課題となるのはむしろ送電ネットワークの改善で、新たなエネルギー制御モデルを構築する必要があるという。陳総裁は、ファーウェイは業界のパートナーと共に、過去数年間にわたりこの問題に取り組んできたと説明し、実績としてサウジアラビアで実施した独立型の電力ネットワークプロジェクトを紹介した。同プロジェクトは400メガワットの太陽光発電と1.5ギガワット時の蓄電システムを備えている、世界初のギガワット時級の太陽光発電電力ネットワークという。陳総裁は、ファーウェイは今後、産業チェーンと連携して共同で技術面の難題を克服して、太陽光発電が真に電力供給の主力になることを加速させていくと表明した。

陳国光総裁

陳総裁は太陽光発電の現状として、たとえば建物屋上の利用について、これまでは照明条件の部分に発電パネルを設置してきたが、これからはコスト削減のため屋上を最大限に利用し、発電量を増やす流れと説明した。ただし、パネルを増やすことにともない、電流の制御などで安全性を向上させ、システムの長期にわたる安定運行を確保する必要が出て来るという。

同社デジタルエネルギー社中国スマート太陽光発電の孫副総裁は「電力資源と電力使用不可の矛盾が日増しに顕著になっている」と指摘した。必要なことの一つは、新エネルギーを主体とする新型電力システムの構築であり、その本質はパワーエレクトロニクスとデジタル技術を基礎とする電力システムの再構築という。考え方としては「ビットでワットを管理する」であり、全面的なデジタル化により電力網の全てにおいて可視化しての管理と制御を実現することが求められるという。

説明によると、太陽光発電などの新たな方式は、これまで「電力から取り残されていた地域」の人々にも恩恵をもたらしている。例えば、ペルー国内のアマゾン雨林地域に位置する集落では、大規模な電力供給網とつながっていなかったために1日のうち5-6時間しか電気を使えないことが、長年にわたり社会問題になっていた。しかしファーウェイが現地に自己完結型の発電・蓄電・送電システムを建設したことで、現地住民2万人がいつでも電気を使えるようになったという。

ファーウェイはまた、太陽光発電所の建設と現地の生態環境の改善を同時に実現する取り組みも行っている。例えば内モンゴル自治区のクブチ砂漠で建設した300メガワットの太陽光発電所では、太陽光パネルの下に経済林を設けた。経済林は防砂林としても機能し、同発電所では22年末までに25億6600キロワット時を発電し、同時に約1000ヘクタールの砂漠化を防止したという。この太陽光発電と砂漠化防止を組み合わせる方式は、中国西部の多くの乾燥地域に導入されている。ファーウェイはまた、小学校、中学校、大学への「太陽光電力の浸透」も重視して取り組んでいるという。

なお、「2023中国太陽光発電業界年次大会」ではファーウェイが開発したスマート太陽光発電の制御装置である「SUN2000-300KTL-H0」が、同分野におけるグリーン・低炭素、品質向上・効率向上、省エネ・消費削減などの目標を促進する製品として、「2023年度太陽光発電業界の革新成果」に選出された。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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