中国企業が火鍋の残り油をジェット燃料として再利用―仏メディア

Record China    2023年11月24日(金) 23時0分

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中国メディアの参考消息は22日、「中国企業が火鍋の残り油をジェット燃料として再利用」とするAFP通信の記事を取り上げた。写真は火鍋。

中国メディアの参考消息は22日、「中国企業が火鍋の残り油をジェット燃料として再利用」とするAFP通信の記事を取り上げた。

記事はまず、「火鍋が大好きな中国の成都市にある高級レストランで、客らはスライスした肉や野菜をスパイシーで油っぽいスープの大釜に突っ込んでいるが、その残り物がジェット燃料として“第二の人生”を歩もうとしていることにほとんど気づいていない」とした。

記事によると、市内のレストランから毎年約15万トンの使用済み鍋油が捨てられているが、地元企業の四川金商環保科技は、油っぽい廃棄物を処理し航空燃料として輸出するニッチな市場を見つけた。

同社のゼネラルマネジャー、イエ・ビン氏によると、同社のモットーは、下水や工場の排水の中の油分を回収・精製して作った「地溝油」を空に舞い上がらせることだ。

イエ氏によると、2017年設立の同社は、ケンタッキーフライドチキンの店舗を含む成都全域の火鍋レストランやその他の飲食店から、年間最大15万トンの工業用油を生産している。

同社が雇った回収担当者が毎晩、市内にある何百軒ものレストランを訪れる。閉店後に、店員が鍋のスープを油と水を分離する特別なフィルターに移し、分厚いエプロンと肘まであるゴム手袋を身に着けた回収担当者が缶を受け取る。その後、金商の工場がある郊外のビジネスパークに運ばれ、パイプで巨大なタンクに移され、残留水分と不純物を除去する精製プロセスを経て、透明で黄色がかった工業用グレードのオイルとなる。そして、主に欧州、米国シンガポールに拠点を置く顧客に輸出され、業界で「持続可能な航空燃料(SAF)」と呼ばれるものを製造するためにさらに加工される。

SAFは航空部門の脱炭素化に不可欠で、国際エネルギー機関によると、2022年に世界のエネルギー関連の二酸化炭素排出量の2%を占めた。しかし、加工コストが高く、供給業者の数が少ないため、まだ広く使用されておらず、消費される航空燃料全体の0.1%に満たない。

国際航空運送協会は、広範に採用することで「2050年にネットゼロを達成するために航空が必要とする排出量削減の約65%に貢献する」可能性があると見積もっている。

金尚は、米ハネウェル社の設備を使用して年間30万トンを生産する独自のSAF生産施設を間もなく拡張する計画だ。

金尚のビジネスモデルは、14億の人口によって生み出される山積みの食品廃棄物に取り組む中国の広範な取り組みの一環だ。

米環境保護庁によると、埋立地では腐った食品廃棄物が他のほとんどの物質よりも早く大気を暖めるメタンガスを放出する。

これは中国の都市にとって大きな頭痛の種であり、世界的な気候変動目標に対する大きな脅威でもある。中国政府は今後数年間で全国に革新的な食品廃棄物処理プロジェクトの構築を求めるメタン排出計画に取り組むと誓っている。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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