欧州やアジアからの自動車輸出増加、最も恩恵を受けるのは中国―中国メディア

Record China    2023年11月23日(木) 9時0分

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21日、中国メディアの参考消息は、電気自動車(EV)に補助金を出す国々や自動車ディーラーの在庫補充の影響で、欧州やアジアからの自動車輸出が増えていることを伝えた。

2023年11月21日、中国メディアの参考消息は、米メディアのウォールストリートジャーナルの19日付の報道を引用し、米国などの電気自動車(EV)に補助金を出す政策を進めている国々や、在庫を補充する自動車ディーラーからの需要の影響で、欧州やアジアからの自動車輸出が急増していることを伝えた。

記事は最初に自動車輸出の増加を示す様々なデータを紹介。「ドイツ自動車工業会によると、1~10月に輸出されたドイツの新車は約260万台で、前年同期比22%増だった」ほか、「オックスフォード大学系列で経済を研究するオックスフォード・エコノミクスがまとめたデータによると、21年の月平均輸出額との比較で、第3四半期の自動車輸出の伸びは、中国が71%、韓国が36%、日本が18%、タイは自動車の完成品と部品を合わせて13%だった」

一方で、「この4カ国の自動車以外の輸出は5.4%低下しており、自動車輸出の増加が目立っている。世界経済の減速による輸出の低迷とは対照的だ。国内の製造業と化石燃料の使用削減を目的とした欧米の産業政策が、世界貿易にどれだけの影響を及ぼすかを見ることができる」と指摘した。

次に記事は二人の専門家のコメントを紹介した。1人目のオックスフォード・エコノミクスの駐シンガポールシニアエコノミストのアレックス・ホームズ氏は、世界的な半導体不足や新型コロナの影響で最も深刻な影響を受けた自動車業界にとって、「サプライチェーンの自己修復の追い風がやっと来たようなもの」と述べ、「注文の増加に対応できるよう、アジアの自動車メーカーは生産にいっそう力を注いでいる」と論じた。

2人目の香港上海銀行(HSBC)のフレデリック・ノイマン氏は、「アジアの自動車輸出量は来年下降するかもしれないリスクがある。だが中国経済の巨大な生産力をもってすれば、EVの輸出額は増加を続けるかもしれない」とした上で、「アジアからの自動車輸出のブームはしばらくの間続くだろう」と論じた。

記事は最後に「各国政府が化石燃料への依存度を削減させようとするのに合わせて、アジアの自動車産業はEVへの転換を図りやすくなっている。その恩恵を最大限に受けるのが中国だろう。特に上海で自動車製造を行うテスラ社や中国国内のEVメーカーが、中国で生産される数百万台の自動車をさばくための海外市場の販路を探しやすくなる。だが最大の問題はその繁栄がどれだけ続くかだろう。経済学者たちは、新型コロナ政策の反動による在庫補充のブームはすぐに消えると予測している。24年の欧米経済の予測でも、輸出の伸びはおさまるだろうと見ている」と伝えた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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