Record China 2023年10月14日(土) 11時0分
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12日、日本華僑報は、日中両国で実施された世論調査の結果から現在の日中関係について考察する文章を掲載した。
2023年10月12日、華字メディアの日本華僑報は、日中両国で実施された世論調査の結果から現在の日中関係について考察する文章を掲載した。
文章は、中国の外文局と日本の言論NPOが10日に「第19回北京―東京フォーラム」で最新の日中関係世論調査の結果を発表し、両国関係を重要と認識している人の割合が中国で60.1%、日本で65.1%となり、従来の日中両国民を対象とした世論調査の結果に比べて両者の数字が接近しており、両国民がやや一致した考えを持っていることが明らかになったと紹介。現在の日中関係は「冬」の段階にあるものの、両国民の平和、友好、協力に対する期待はしぼんでいないとの見方を示した。
また、経済協力についても中国で60.1%が、日本では67.2%が「非常に重要」と答え、民間文化交流に関しても中国61.5%、日本53.1%が「日中関係の改善に向けた推進力になる」との認識を示したと紹介。外交、経済、文化いずれの面においても、両国間に課題こそあるものの民間における考え方の一致や強い期待感が見られ、このような世論調査の結果が両国の対立解決、協力強化に向けた協力な下支えになる可能性が高いと論じた。
その一方で「調査の中に存在する、大きく意見が異なる部分についても見逃すことはできない」とし、東京電力福島第一原発の汚染処理水海洋放出問題をめぐっては中国で35.9%が「国際原子力機関(IAEA)の審査結果のいかんにかかわらず、汚染水を海に流すべきではない」と回答したのに対し、日本では「(IAEAの調査)結果を信頼しているが、日本政府は国際社会の不信払拭(ふっしょく)に向けてさらに努力すべき」との回答が47.2%に達したと指摘した。
さらに、処理水海洋放出問題以外にも領土問題や米中関係についての質問でも両国市民の意見が対立傾向を示しており、その結果、中国で41.2%、日本では68.4%が「現在の日中関係は友好的ではない」と答え、ネット上でも両国の市民が対抗的なムードを醸し出すことにつながっているとした。
文章は最後に「日中間には一定の摩擦が存在するものの、調査を受けた両国市民は日中の平和友好に期待を抱いている。ネガティブかつ突発的な衝突による両国間の対立を極力減らし、調査における両国民の一致度が今後安定的に高まっていくものと信じている」と結んだ。(翻訳・編集/川尻)
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