新エネ車の電池が続々寿命を迎える、リサイクル業は「いい商売」なのか―中国メディア

Record China    2023年9月20日(水) 8時0分

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18日、捜狐に、中国における新エネルギー自動車用電池のリサイクル産業をめぐる状況を考察する文章が掲載された。

2023年9月18日、捜狐に、中国における新エネルギー自動車用電池のリサイクル産業をめぐる状況を考察する文章が掲載された。

文章は動力用電池の平均寿命が5~8年と予測されており、中国では初期に登場した新エネ車が廃車のピークを迎えようとしていると紹介。22年末までに合計51万台の新エネ車とともに、24万1000トンの動力用電池が廃棄されたとし、バッテリーのリサイクル問題は、ますます緊急性を増していると伝えた。

一方で、動力電池の回収率は高くないのが現状で、国務院発展研究センターの調査報告によると、23年現在で中国の新エネルギー車用動力電池の標準リサイクル率は25%以下だと指摘。新エネー車の廃車台数が増加する一方で動力用電池リサイクル産業がまだ未成熟である中、動力電池用リサイクル産業が「ブルーオーシャン」として注目されているとした。

そして、18年に年間2160社だった電力用電池リサイクル関連企業の新規登録は、22年には年間3万8000社に増え、業界の累計企業数は7万8000社以上に達したと紹介。広東省東莞市の自動車リース会社の担当者が「2015年に1台5万元(約100万円)ほどで購入した電気自動車11台が、7年経過して十分なメンテナンスができなくなったため廃車にしたところ、バッテリーだけで1台あたり1万元(約20万円)余りで売れた」と語ったことを伝えた。

また、動力用電池のリサイク産業には個人経営の企業だけでなく、寧徳時代などの電池メーカーや、ガンフォンリチウムなどのリチウム鉱山会社、さらには自動車メーカーも参入していると伝える一方で、業界がまだ初期段階にある中で突然あまりにも多くのプレーヤーが参入したことで混乱も発生していると指摘。業界の規範やリサイクルシステムの確立が進んでいないことが大きな問題であり、使用済み電池の75%が個人経営企業など信頼が不十分な企業に流れており、電池が再利用できるレベルなのかを知らずに回収するケースが往々にして存在するとした。

記事は、動力電池を分解すると、廃ガス、廃水などの環境汚染物質が発生するため、関連業者は各種関連資格を取得する必要があるにもかかわらず、多くの個人経営者は利益のみを追い求めて無秩序に回収、分解作業を行っていることから、安全面、環境面でも大きなリスクを抱えているのが業界の現状だと指摘した。そして「業界への参入の敷居を高めると同時に、監督を強化し、標準化された管理と効果的な監督で業界の発展環境を整えることが、中国の動力用電池リサイクル業界が現在直面している主な課題であることは明らかだ」と論じた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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