日本の処理水放出に対する中国の猛批判、海外メディアはどう見ている?―独メディア

Record China    2023年8月31日(木) 6時0分

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独メディアのドイチェ・ヴェレ(中国語版)は29日、中国の日本批判に対する欧州メディアの報道を紹介した。

独メディアのドイチェ・ヴェレ(中国語版)は29日、中国の日本批判に対する欧州メディアの報道を紹介した。

日本が24日から東京電力福島第一原発の処理水海洋放出を始めたことに、中国では厳しい反発が起きている。記事によると、オーストリア紙der Standardは「中国国民の日本の処理水放出への憤怒はもともと理解できるものだったが、厳しく管理される中国のSNS上で反日、仇日言論がとどまることなく飛び交っていることは、中国政府の政治的意図を浮き彫りにしている」と指摘した。

同紙は「日本国内の機関や会社も被害を免れず、中国人からの怒りの電話が殺到し、運営もままならなくなっている」と説明。日本側が中国大使を呼んで抗議したこと、日本の外務省が中国にいる邦人に対して大きな声で日本語で会話することは控えるようにと呼び掛けたこと、国慶節連休の日本旅行を取りやめる中国人が増えていることなどを紹介した。

その上で、「中国政府が民間の反日感情をあおったのは今回が初めてではない」とし、2012年に尖閣問題によって中国全土で大規模な反日デモが発生し、一部で日本車が破壊されるなどの事件があったことに言及。「これは中国政府にとってもリスクをはらんでおり、当時は民族主義的な抗議の波が一時、制御不能に陥りそうになったことで中国政府を極度に不安にさせた」と述べた。


また、独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングは「国際原子力機関(IAEA)の承認は得ているとはいえ、福島の処理水放出計画は人々に不快感を与えるだろう。しかし、原発廃水放出大国である中国が怒りをあらわにするのは非常に偽善的に見える」と指摘した。

同紙は、「中国は『海は日本の下水道ではない。日本が誤った決定を修正しなければ水産物の輸入を禁止し、自国民の安全と利益を保護する』と主張するが、中国は自国の原発の排水について、自国や近隣諸国の人々の安全を考慮したことは一度もない」と言及。「中国の原発排水の放射線濃度は日本の処理水をはるかに上回るとされるが、そうであるならば、日本のやり方を批判している国は中国も批判すべきではないだろうか」と論じた。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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