中国の低出生率は単なる人口問題なのか―中国メディア

Record China    2023年9月4日(月) 9時0分

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29日、北京日報は中国の出生率の低さについて単なる人口学的問題ではないとする記事を掲載した。

2023年8月29日、北京日報は中国の出生率の低さについて単なる人口学的問題ではないとする記事を掲載した。

記事は、社会の発展にとって大きな課題となっている少子化問題について「単なる人口学的問題ではなく、その背後には多くの文化的要因が働いている」とした。

その上でまず、現代の若者は鮮明な競争意識と闘争心を持っており、絶え間ない闘争を通じて自己を実現し、人生を変えることを望む一方で「時は金なり」「努力は早いほどいい」といった価値観が、自由な時間を大きく圧迫していると指摘。また、若者の教育レベル向上に伴って結婚に対する慎重さが増し、孤独を好むようになったとし「外的な要求と自らに課した要求の両方に若者は束縛され、一般的に結婚や出産が遅くなる」と論じた。

さらに、職場内の激しい競争にさらされた若い世代の夫婦は子どもの養育に遅れをとることを嫌がる上、多くの教育商品が親と子の教育競争を誘発し、子どもの教育水準と教育コストを引き上げているとも指摘。このような状況の中で多くの若者が「子どもを産みたくない訳ではないが、産む勇気がない」という悩みに苛まれているとした。

このほか、少子化の背景として都会を中心に流行している独身文化やディンクスについて「現代女性が伝統的な経済的搾取や社会的分業から解放され、教育水準も全般的に向上したことで、現代女性の結婚や子育ての概念に大きな変化が生じた。一方、現代の男性も精神世界の充足と自己価値の実現により多くの関心を寄せており、伝統的な家庭生活の魅力は次第に弱まり、多くの男性が家庭と子供の重荷を背負うことに抵抗を感じるようになった」と分析した。

記事は最後に、少子化現象が社会と文化に密接に関わる問題であり、体系的な思考と解決が必要であるとし、その解決のアプローチとして「少子化政策の調整と国家の意思の明確化」「功利主義からの脱却と結婚教育の強化」「過剰な教育の取り締まりと子供の個性の尊重」「ネットワーク管理の強化と良質な文化の普及」という4つのポイントを挙げた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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