Record China 2014年7月31日(木) 17時45分
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29日、米国のネットワーク研究者がこのほど、アップル社の携帯電話オペレーティングシステム(iOS)にはユーザー監視用のバックドアが存在し、ユーザーの個人データを直接引き出すことができると発表した。資料写真。
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2014年7月29日、米国のネットワーク研究者がこのほど、アップル社の携帯電話オペレーティングシステム(iOS)にはユーザー監視用のバックドアが存在し、ユーザーの個人データを直接引き出すことができると発表した。この情報が伝わると、各方面の注目と論争を引き起こした。携帯電話のシステムにバックドアを設置し、開発者をはじめとする技術者が必要な情報を取れるようにしていいのか、こうした措置には安全を脅かす潜在的なリスクがないのか、消費者に知らせるべきか、といった疑問の声が上がった。
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▼アップルのコメント:データをユーザーの許可なく伝送することはあり得ない
28日、アップル社に質問の書簡を送ると、その日のうちに回答が来た。設計したiOSの診断機能がユーザーのプライバシーや安全を脅かすことはあり得ないと同時に、企業の情報技術(IT)部門、開発者、アップル社へ技術的問題の解決に必要な情報を提供することはある。
情報を伝送するには、まずユーザーが端末のロックを解除し、他のコンピューターが同端末の有限の診断データにアクセスする前にそのコンピューターに信任を与えることに同意するという手順を踏まなければならない。ユーザーが情報の共有に同意する必要があり、ユーザーの同意なしにデータが伝送されることは絶対にないという。
また、アップルは次のように強調する。「アップルはいかなる国の、いかなる政府機関と、いかなる製品またはサービスについても、いわゆるバックドアを設けたことはない」
▼専門家の見方:アップル携帯は知る権利とプライバシー権を侵害、公職者の利用禁止を
インターネット実験室の創設者である方興東(ファン・シンドン)さんは、「このたび暴露されたアップルの『予備ポート』(バックドア)は、長らく消費者に知らされていなかった。よって一定のリスクが存在するといえる。技術支援者として、アップルは一部のデータを引き出してアフターサービスに利用することができるが、今回暴露されたデータの引き出しは技術的支援の限度をはるかに超えている」と話す。
北京瑞星科技株式有限公司のセキュリティ担当の唐威(タン・ウェイ)さんは、「今あるたくさんのインターネット企業やインターネットサイトは、程度の違いはあれいずれもユーザーの情報を引き出している。よってプライバシーの問題を定義するには、主に次の3つの観点があるといえる。1つ目はなぜユーザーの情報を引き出すのか。2つ目はユーザーが許可したかどうか。3つ目は引き出した情報の用途は何かだ。アップル社はこうした点について説明しておらず、ユーザーの知る権利とプライバシーの権利を一定程度侵害している」と話す。
飛象網の項立剛(シアン・リーガン)総裁は、「今回のバックドア事件の影響を分析する際には、まずユーザーを区別する必要がある。一般のユーザーにとっては、プライバシーが大々的に漏れるという可能性はおそらく存在しない。だが国家公務員、大手企業の上級管理職、軍隊や警察の関係者などに関していえば、商業上や軍事上の機密が漏洩する可能性がある。よってこうした部門の関係者には、アップルの携帯電話の使用を禁止するべきだ」との見方を示す。
別の専門家は次のように指摘する。「現在アップルのiOSのバックドアにスパイ機能があるということを示す証拠はないが、アップルが集めた情報が同社の必要性を超えていることは明らかだ。またこうした機能が存在する以上、情報機関に利用される可能性があるので、アップルは早急に修正と改善を行わなければならない」。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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