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リチウムイオン電池が理論上の限界に近づく中、全固体電池の開発で飛躍的成果―中国メディア

Record China    2023年7月26日(水) 8時0分

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17日、毎日経済新聞は、リチウムイオン電池のエネルギー密度が理論上の限界に近づく中で、次世代電池として注目される全固体電池の開発が加速していることを報じた。

2023年7月17日、中国メディアの毎日経済新聞は、リチウムイオン電池のエネルギー密度が理論上の限界に近づく中で、次世代電池として注目される全固体電池の開発が加速していることを報じた。

記事は、このほど、東京工業大学の菅野了次特命教授を主とする研究チームが先日、全固体電池の急速充電性能の向上に成功するとともに、全固体電池としては世界最高レベルの容量を実現したと紹介。全固体電池の開発を積極的に進めるトヨタ自動車も7月4日、全固体電池技術の開発でブレークスルー(飛躍的前進)を得たことを明らかにするとともに、これに伴って電気自動車(EV)用電池のサイズ、コスト、重量を半減させるという野望を発表したと伝えた。

さらに、中国科技大学の馬騁(マー・チョン)教授が新しいタイプの固体電解質の開発に成功し、その総合的な性能が現在最先端の硫化物・塩化物固体電解質に迫る一方で、コストわずか4%以下で量産に向いているという特徴を持つと紹介した。

その上で、現在の動力電池市場ではこの10年でエネルギー密度が3〜4倍に向上した液体リチウム電池が依然として優位な地位を占めているものの、中国科学院の孫世剛(スン・シーガン)氏が「既存のリチウム電池のエネルギー密度はすでに理論上の限界に近くなっている」と指摘したことに言及。固体電池は液体リチウム電池よりエネルギー密度が高い上、安全性が高い、寿命が長いといった利点も備えており、業界では一般的に次世代の動力電池技術と考えられていると伝えた。

記事は、トヨタの海田啓司カーボンニュートラル先行開発センター長が7月4日、全固体電池を利用してEVの航続距離を現行の2倍となる1200キロまで伸ばし、充電時間を現行の約半分となる10分以内に短縮できる能力を獲得したと語ったことを紹介。同社は20年8月の段階ですでに全固体電池を搭載したEVの走行実験認可を受けるなど世界に先駆けて全固体電池の開発に取り組んでおり、25年までに全固体電池の小規模生産を、30年までに持続的で安定した量産が開始する計画を立てているとした。

そして、ビジネス経済学を専門とするデビッド・ベイリー英バーミンガム大学教授が、トヨタによる全固体電池技術のブレークスルーが本当であればEVの未来にとって画期的な瞬間になるかもしれないとの見方を示したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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