中国がガリウムとゲルマニウムの輸出を制限した2つの理由―香港メディア

Record China    2023年7月6日(木) 8時0分

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4日、香港メディア・香港01は、中国がガリウムとゲルマニウムの輸出規制を打ち出した理由について専門家の見方を紹介する記事を掲載した。

2023年7月4日、香港メディア・香港01は、中国がガリウムとゲルマニウムの輸出規制を打ち出した理由について専門家の見方を紹介する記事を掲載した。

記事は、中国商務部と税関総署が3日、自国の安全と利益を守るために8月1日からガリウムとゲルマニウムの二つの主要金属に対して輸出を規制すると発表したことを紹介。金属ガリウム(単質)、窒化ガリウム、酸化ガリウム、リン化ガリウム、金属ゲルマニウム、ゲルマニウムインゴット、亜鉛ゲルマニウムリン化物、二酸化ゲルマニウムなどについて、輸出者が関連規則に従って許可を申請しなければ輸出できなくなると伝えた。

そして、ゲルマニウムとゲルマニウムはいずれも新興戦略鉱物として中国の国家戦略鉱物リストに含まれているほか、 中国が世界の総埋蔵量の約80~85%を占め、生産量も世界一であると説明。輸出規制リストに含まれるガリウムヒ素は、第2世代半導体の重要材料で、半絶縁性ガリウムヒ素結晶が主にレーダー、衛星テレビ放送、マイクロ波・ミリ波通信、スマートフォンを含む無線通信、光ファイバー通信に使用されていること、 窒化ガリウムは世界最新の第三世代半導体材料だとした。また、ゲルマニウムも赤外線光学、光ファイバー、太陽電池、高分子触媒、医薬品などのハイテク用途で頻繁に利用されており、大きな潜在的価値も持っていると紹介した。

その上で、中国現代国際関係研究院世界経済研究所の陳鳳英(チェン・フォンイン)研究員が「主要鉱物資源は戦略的新興産業の発展の鍵を握っているため、複雑な地政学的環境において、大国間の駆け引きの新たな戦場となっている。米国はここ数年中国のハイテクを抑え込み、連鎖を断ち切るべく世界中の同盟国を取り込み、特に、日本とオランダは中国への半導体輸出規制を強化している。米国が人工知能(AI)チップの輸出規制を強化しようとする中で発表された今回の中国による輸出規制は対抗措置とみなすことができる」との見解を示したことを伝えた。

また、陳研究員が「輸出規制を通じて限られた資源を保護することは、国家の安全と利益を守る方法の一つ」とし、今回の輸出規制が中国国内の環境保護も目的としていると解説したことを紹介している。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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