ベトナム人の移住先人気国、韓国が10位圏外に急落、6カ月前は1位

Record ASEAN    2023年6月23日(金) 11時0分

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世界各地の人材送出国で「人気国」だった韓国が急落。特にベトナムで顕著で6カ月前の調査の移住希望国1位から10位圏外となった。写真はソウル。

世界各地の人材送出国で「人気国」だった韓国の地位が揺らいでいる、と同国の主要紙が報じた。特にベトナムで顕著で国連国際移住機関(IOM)が1~3月期にベトナム人に人気の移住希望国10カ国を調査した結果、韓国は10位圏外に急落した。わずか6カ月前の調査で韓国は1位だった。

中央日報が紹介した韓国法務部の出入国統計によると、昨年基準で韓国に滞在する外国人は224万5012人。ベトナムは10.5%の23万5007人で、在中同胞を含めた中国の37.8%(84万9804人)に次いで2番目に多い。タイが9.0%(20万1681人)、米国が7.0%(15万6562人)、ウズベキスタンが3.5%(7万9136人)などと続く。

ベトナム青年の海外移住人気は高まっている。国連によると、1~3月期に海外に出て行ったベトナム人労働者は3万7923人で過去最多を記録した。コロナ禍前の2019年1~3月期の3万2343人より約17%増えた。韓国に対する関心だけ低くなったのだ。IOMの調査で人気の1位は日本。米国、台湾、ドイツ、フランスなどの順だった。

中央日報によると、韓国の人気急落は硬直した制度のためと分析される。韓国政府は16年からベトナム労働・傷病兵・社会省と「FPSプログラムの不法滞在労働者縮小ロードマップ」を締結して運営している。

雇用許可期限満了後も帰国しない労働者が60人以上出た地域、または不法滞在労働者の割合が30%以上出た地域からは労働者を受け入れない。個人の能力の有無とは関係なく居住する特定地域からの不法滞在者が多ければその地域の出身者を一括で受け入れないというものだ。韓国政府は昨年7月にもハイズオン省、ハティン省、ゲアン省、タインホア省の4省8地域からの労働者送出を禁止した。

このうちハティン省とゲアン省の2カ所が今回のIOMの人気国調査対象に含まれた。その後、この地域を中心に「韓国行き集団忌避現象」が起きたことになる。ハイズオン省出身の21歳の男性は「韓国に行きたかったが、地域制限のため道が閉ざされた。周囲にこうした友達が数え切れないくらいほど多くいて残念だ」と話した。彼は現在日本への留学を準備中だ。

IOMベトナム事務所のパク・ミヒョン所長は「韓国政府の門戸さえ開けば送出国の労働者が列を作るだろうという考えは錯覚。彼らは超過勤務を含んだ予想給与、待機時間、移民に必要な複雑な書類手続き、移住前に必要な費用などをすべえ考え計算的に動く」と話した。

IOMのユン・ドヨン氏も「『韓国は良い国だから当然来るだろう』という認識から抜け出し統計に基づいた合理的移民制度を考えなければならない。BTS防弾少年団)の人気がそのまま韓国の人気を意味するものではない」と強調した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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