メッシに抱きついた少年を拘留とした公安に批判の声、拘留処分はなぜ正しいのか?―中国メディア

Record China    2023年6月22日(木) 19時0分

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20日、澎湃新聞は、北京市で行われたサッカーの試合でアルゼンチン代表FWリオネル・メッシに抱きついた少年が行政拘留処分を受けた妥当性について評した専門家の文章を掲載した。

2023年6月20日、中国メディアの澎湃新聞は、北京市で行われたサッカーの試合でアルゼンチン代表FWリオネル・メッシに抱きついた少年が行政拘留処分を受けた妥当性について評した専門家の文章を掲載した。

文章は中国政法大学の何兵(ホー・ビン)教授によるもの。同教授はまず、15日に同市で行われたアルゼンチン代表とオーストラリア代表の親善試合で、試合開始直後に先制ゴールを決めたメッシに抱きついた18歳の少年が翌日、北京市公安局から行政拘留の処分を受けたと紹介し、 ネット上では「公安にはロマンがなさすぎる」と嘆く声が聞かれたとした。

その上で、公安行政処罰法第24条の規定では、大規模な集団イベントの一般的な妨害行為に対しては警告または200元(約3900円)以下の罰金を、状況が深刻な場合は、500元(約9800円)以下の罰金と5日以上10日以下の拘留を科すことになっており、少年が拘留されるか否かは「深刻な状況」であったかどうかによって決まったと解説。「深刻な状況」を判断する上で重要なのはイベント自体の重要性と影響力であり、今回は間違いなく一大イベントだったことから、処罰は模範的だったと指摘した。


また、今回の件で拘留が見送られれば、今後同様な行為があっても拘留できなくなる上、ペナルティーがたった500元の罰金となれば、模倣者が続出して歯止めが効かなくなり、試合が成り立たなくなるとの見方を示した。

さらに、少年が事前に弁護士に相談していたことを紹介し、弁護士から「10日間の拘留と500元の罰金になるが、保釈金を払えば拘留されない」という回答を聞いたからこそ、少年は自らの欲望を解放してピッチに乱入したのだとの見解を示した。そして、仮に公安当局がこの弁護士の見立てどおりに500元の罰金のみで済ませたら「どれだけの若者の欲望が解き放たれることか。若者だけでなく、中高年の欲望をも解放させることになったのではないか」とし、拘留処分まで科した意義の大きさを説いている。

何教授は最後にもう一つ「私が最も評価すること」として、公安当局が少年をその場で拘束せず、 興奮と喜びを他の市民と一晩分かち合わせた上で翌日に司法の網で捉えたことに言及。「法の厳しさと、法の執行者の柔軟さが、ここで見事に融合したのである」と評価した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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