Record China 2023年5月19日(金) 9時0分
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香港ニュースポータルの香港01に16日、「日本は自動車製造産業を失いつつあるのか」とする記事が掲載された。写真は今年の上海モーターショー。
香港ニュースポータルの香港01に16日、「日本は自動車製造産業を失いつつあるのか」とする記事が掲載された。
記事はまず、中国自動車工業協会が15日発表したデータによると、今年第1四半期(1~3月)の中国の自動車輸出台数は99万4000台で日本の95万4000台を上回り、中国は日本を抜いて世界一の自動車輸出国になったとした。
その上で、今年第1四半期の電気自動車(EV)など新エネルギー車の「浸透率」について、「中国は25.5%で世界平均の13%を大幅に上回っているのに対し、ドイツは18%、欧州は15.3%、米国は8.8%で、特に注目すべきなのは、伝統的な自動車製造大国である日本はわずか2.8%だということだ」とした。
記事は「日本の自動車メーカーが、現在最も急成長している分野であるEVでの競争で出遅れていることをデータが明確に示している」とし、「日産自動車と三菱自動車工業は十数年前に世界で最も早くEVを発表したにもかかわらず、両社とも世界のEV販売台数でトップ20に入っていない」とした。
世界最大の自動車メーカーであるトヨタ自動車については、2022年に販売した約1050万台のうちEVは約2万4000台にとどまり(米EV大手のテスラは約130万台)、トヨタ初の本格量産EV「bZ4X」は昨年夏、走行中にタイヤが脱輪する恐れがあるとして生産停止を余儀なくされたとした。
記事は、日本の自動車メーカーがEVの製造において「早めに始めたものの結果的に遅れた」原因は四つあるとした。
一つ目として「過去の成功」を挙げ、「これは革新者のジレンマの典型的なケースだ。日本の自動車業界のリーダーたちは、日本がリードしてきた分野を弱体化させる可能性のある新技術の導入に消極的だった。複雑なハイブリッド車を製造する日本企業のエンジニアも、機械的に単純に見えるピュアEVに否定的だった」とした。
次に「AutoInsightの報道によると、日本の自動車メーカーと政府関係者は依然として『EVは消費者が望んでいるものなのか』『EVは消費者に価値を提供できるのか』『EVは二酸化炭素の排出を削減する最善の方法なのだろうか』と疑っている」と指摘した。
さらに「中国、欧州、米国の政府は気候政策においてEVへの補助金をますます増やしているのに対し、日本はEVの普及促進にあまり力を入れてこなかった。日本政府は35年までに新車販売で電動車100%実現を求めているが、ハイブリッド車も含む点が他国の政府と異なる。日本は依然としてEVよりも燃料電池車に多額の補助金を出している。厳しい規制がEV充電インフラの拡大を妨げている。日本のEV充電ステーションの数は韓国の約4分の1だ」とした。
四つ目として「消費者にとって魅力的なEVを開発するにはソフトウエアにより重点を置く必要があるが、日本企業は伝統的にハードウエアを優先してきた。その過程で忠実な顧客を失いつつあり、ある調査によると、22年にEVに乗り換えた消費者の間ではトヨタとホンダ離れが急速に進んでいる」とした。
記事は、日本の自動車メーカーについて、時代の変化に全くついていけず「まるで徳川幕府時代の鎖国国家のように、世界で起きていることを見るのを拒否しているようだ」との声もあるとした。
記事は「さらに深刻なこと」として、「日本のEV分野における遅れは、日本の自動車産業全体の衰退につながる可能性がある」ことを挙げ、「当初優勢だったが海外の主要なトレンドを軽視して最終的に柔軟性のある競合他社に敗れてしまった半導体や家電との類似点を指摘する人もいる。自動車産業は日本の輸出の20%近く、日本の雇用の約8%を占めており、同様の衰退が現れれば、経済と社会に大きな影響を与えることになるだろう」とした。(翻訳・編集/柳川)
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