中国が米国産トウモロコシ83万トン余りの購入をキャンセル、「キャンセルラッシュはまだ続く」―中国メディア

Record China    2023年5月16日(火) 13時0分

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15日、観察者網は、米国産トウモロコシについて中国からの購入キャンセルが相次いでいることを報じた。

2023年5月15日、中国メディアの観察者網は、米国産トウモロコシについて中国からの購入キャンセルが相次いでいることを報じた。

記事は、米国政府のデータとして、今年3月14日から4月14日の間に主に家畜飼料として使われるトウモロコシ約400万トンが中国のバイヤーによって購入されたとする一方で、この3週間ですでに83万2000トンの注文がキャンセルされたと伝えた。

そして、大量キャンセルの背景として、ブラジルのトウモロコシが米国の収穫を上回るほどの歴史的な大豊作となり価格が大きく下落、米国産トウモロコシの価格競争力が失われたことを挙げている。

その上で、シカゴの証券会社Zaner Ag Hedgeの首席市場ストラテジストが「中国のバイヤーによる米国産トウモロコシ注文の多くは、ブラジルでのトウモロコシの不作リスクを回避するためだった。ブラジルで豊作となったことで続々と米国からの買い付けをキャンセルし、より供給量が多く安価なブラジル産トウモロコシにシフトした」と解説したほか、農業分析サイトAgriCensusが「今後数カ月、ミシシッピ川の洪水により米国の食糧輸出は厳しさを増し、米国産トウモロコシの競争力はさらに低下する可能性がある」との認識を示したことを伝えた。

記事は、中国がこれまでトウモロコシ輸入の98%以上を米国とウクライナに依存し、昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降は米国一国への依存度が大きく高まりつつあったため、中国税関総署が昨年11月にブラジルの企業136社に対して中国へのトウモロコシ輸出を認める措置を打ち出すなど、トウモロコシ供給源の分散化を図る動きが出ていたと紹介。今年1〜3月における中国のトウモロコシ輸入量は750万トンで、内訳は米国が37.8%の285万トン、ブラジルが28.8%の216万トン、ウクライナが27.7%の208万6000トンだったとした。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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