中国による侵攻に対し、台湾はどれほどの備えをしているのか―独メディア

Record China    2023年5月16日(火) 5時0分

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13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国による侵攻に対し、台湾にはどれだけの備えがあるのか」と題した文章を掲載した。写真は台湾国防部のツイッターより。

2023年5月13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「中国による侵攻に対し、台湾にはどれだけの備えがあるのか」と題した文章を掲載した。

文章は、米紙ワシントン・ポストが先日、21歳の米空軍兵士が4月にリークした内部文書の中で、台湾政府関係者が自身の防空システムについて「中国からやってくるミサイルを正確に探査できるのか」との疑問を持つとともに、台湾の軍機の任務遂行能力にも懸念を抱いていること、台湾の戦闘機を安全な地点に移動するために少なくとも1週間かかってしまうため、中国のミサイル攻撃の標的にされる可能性があることが指摘されていたと報じたことを紹介。台湾国防部はこの報道を否定し、一部のアナリストもリーク文書が台湾の強大なミサイル防御能力を低く評価しているとの見方を示したと伝えた。

そして、中国と台湾の空軍では規模の面で非常に大きな差があり、しばしば台湾の防空能力に対する懸念や疑問が取り沙汰されるとする一方で、台湾国防安全研究院の蘇紫雲(スー・ズーユン)研究員が「短距離ミサイルしか持っていないウクライナが優れた防空能力を発揮している。台湾には遠距離、中距離、短距離のミサイルがそろっており、防空体制に問題はないと信じている」と語ったことを紹介するとともに、台湾では現在6種類の射程の異なるミサイルがあり、打撃用のミサイル開発にもすでに乗り出しているとする米戦略国際問題研究所(CSIS)の報告を伝えている。

また、英国際戦略研究所(IISS)が今年2月に発表した文章では、中国軍が軍機600機余りからなる19の前線作戦部隊を持ち、J-20などの戦闘機の年産ペースが急速に上がっていることが指摘されたとした上で、元米国防総省職員の胡振東(トニー・フー)氏も中国軍がJ-35ステルス戦闘機を始めとする新型戦闘機の開発で成果を得たと語る一方で「大量の戦闘機製造で進展があっても、台湾の現状を覆すには不十分。台湾には米国からの飛行機やシステム、作戦能力の支援を受けているからだ」と述べたことを紹介した。

文章はさらに、胡氏が中国軍による台湾周辺での軍事行動活発化について「台湾の人びとに『失敗主義』の観念を植え付けようとするとともに、台湾の防空の準備状態や能力に影響を与えようとしている」と述べ、中台衝突のリスクが日増しに高まる中で「台湾は中国の行動への対処プランを制定するだけでなく、戦争に向けた十分な物資の備蓄を進めるべきだ」との考えを示したと伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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