中国・習近平国家主席が韓国系工場を視察、「関係改善の戦略はさらに重要に」と韓国紙

Record Korea    2023年4月22日(土) 14時0分

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中国の習近平国家主席が広東省の韓国系工場を視察したことに韓国紙が注目。習主席の外国系工場訪問は異例で、「中国との協力空間を広げ、関係を改善する戦略はさらに重要に」と指摘した。

中国の習近平国家主席が広東省広州にある韓国のLGエレクトロニクス系工場を視察したことに韓国紙が注目している。習主席が中国国内にある外国企業の工場を訪問したのは異例。記事は「韓国が中国との協力空間を広げ、関係を改善する戦略はさらに重要になった」と指摘した。

ハンギョレ新聞によると、習主席は12日、LGディスプレイ生産基地を約1時間訪問し、中韓友好にも触れた。「先端技術自立」総力戦を繰り広げてきた習主席が中国国内にある外国企業の工場を視察することは極めて珍しい上、韓国企業の中国現地工場を訪問したのは初めてだ。

習主席の意図については「最も重要な信号は改革開放を覆すことはないから、外国企業は安心して投資せよということだ」と説明。これを裏付けるように国営新華社通信によると、習主席はLGディスプレイ工場で「外国投資家は機会をつかんで中国に来て、中国市場を深く耕作し、企業発展の目覚ましい新たな成果を創造してほしい」と述べたという。

さらに同紙は「習主席の今年の急務は『ゼロコロナ3年災厄』以後の経済回復だ」と言及。「中国の改革開放の象徴である広東省を訪問し、国有企業・自立自強中心政策への疑問が深まった外資企業を説得しようとしたのだ」と続け、習主席の今回の広東省訪問を報じる中で(共産党機関紙)人民日報は「中国の改革開放政策は今後も変わらず、永遠に自ら開放への扉を閉ざすことはないと重ねて強調した」と紹介した。

記事は「特に韓国工場の訪問を選択したことも緻密な計算の結果だ」とも論評。「習主席の3期目の任期が始まってからの1カ月間、中国はロシアサウジアラビア、イラン、ブラジルなど米国式秩序に挑戦する友軍を結集し、スペイン・フランスの首脳と日本・ドイツの外相を北京に呼んで会談した。かつて中華帝国が朝貢国の地位によって経済的恩恵などに差をつけて管理していた朝貢体制の影もちらつく」とした。

この脈絡での韓国の位置付けに関しては「中国は3月末には韓国半導体産業の2軸であるサムスンのイ・ジェヨン会長、SKグループのチェ・テウォン会長を招待し、今回は習主席が韓国企業の工場を訪問した」と報道。「中国中央テレビは相次いで韓国企業に関する報道を行っている。『韓米日協力』だけを叫ぶ韓国政府の代わりに、企業を通じて韓国を動かそうとするシグナルとみられる。中国が米国による先端技術封鎖を突破するために、韓国企業を最大限引き込もうとする意味もある」と述べた。

その上でハンギョレ新聞は「韓国企業が中国市場で1、2位を争っていた『良き時代』に戻ることは期待できない」としながらも、「韓国が中国との協力空間を広げ、関係を改善する戦略はさらに重要になった。手を差し伸べる中国の意図を明確に読み、知彼知己(相手と自分の力量を把握する)で動く時だ」と訴えた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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