中国で預金額が過去最高水準に、コスト増の銀行は利下げ連発―中国メディア

Record China    2023年4月13日(木) 14時0分

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12日、第一財経は、中国で銀行預金額が急速に増加し、銀行がコスト圧力を低減するために利下げを相次いで実施していることを報じた。写真は中国農業銀行。

2023年4月12日、第一財経は、中国で銀行預金額が急速に増加し、銀行がコスト圧力を低減するために利下げを相次いで実施していることを報じた。

記事は、中国の国有銀行6行を含む大手銀行13社の22年末における顧客預金残高が前年同期比12.4%増の150兆人民元(約2900兆円)超となり、過去最高を記録したと紹介。中国人民銀行(中央銀行)が今年年初に発表したデータでも、22年末現在の家計預金残高が17兆8400億元(約345兆円)で前年同時期より7兆9400億元(約154兆円)増えたことが明らかになり、さらに今年1〜3月の家計預金残高は前の四半期に比べて9兆9000億元(約192兆円)も増加したと伝えた。

そして、空前の預金ブームが銀行にとっては大きなコスト圧力になっているため、多くの銀行が昨年4月、9月に続き今年4月も中小銀行を中心に相次いで定期預金金利を引き下げる対応策を打ち出しているとした。

その上で、急速に預金が増えた背景には「投資家にとってやむを得ない状況」があったと指摘。昨年は株式市場、債券市場、不動産市場がいずれも低調だったことで、預金が唯一の「避難所」という認識が広まったことで、預金額が急速に増えていったと解説した。その一方で、最近の中国人民銀行の調査からは市民の預金志向に変化の兆しがうかがえるとし、今年1〜3月に実施した調査で「消費を増やしたい」と答えた市民の割合が前四半期より0.5ポイント増えて23.2%、「投資を増やしたい」も3.3ポイント増えて18.8%となり、逆に「より多く貯蓄に回す」と答えた人の割合は58.0%で3.8ポイントの減少となったことを紹介している。

記事は、今後の展望について業界内では金融監督管理当局が銀行に対して実体経済へのサポート強化を引き続き求めると同時に、銀行のコストを緩和するために預金利率引き下げの流れを続けるよう推進するとの見方でおおむね一致していると伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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