東方衛視 2023年3月25日(土) 6時0分
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ファーウェイの余承東常務役員は「ファーウェイは4年間に及んだ制裁の冬を乗り越えて、春を迎えた」と表明した。滞りがちだったスマートフォンの新機種発表も、本来の頻度で実施していくという。
華為技術(ファーウェイ)の余承東常務役員は、同社が23日に実施した春の旗艦新製品の発表会で、「ファーウェイは4年間に及んだ制裁の冬を乗り越えて、春を迎えた」と表明した。今後はスマートフォンの新製品発表についても従来の周期を回復させ、二大シリーズであるPシリーズの新機種発表を毎年の上半期に、Mateシリーズでは下半期に実施するという。余常務役員は同社の端末ビジネスグループとスマート自動車ソリューション・ビジネスユニットの最高経営者を兼任するなどで、同社にとってとりわけ重要な人物の一人だ。
23日の発表会では、P60と折りたたみスマホのMateX3、スマートフォンの二大シリーズについて共に、新製品が発表された。
今回の発表では、新機種の機能に飛躍的な前進があったことも注目された。P60では、中国が構築し運営する衛星ナビゲーションシステムの北斗衛星との双方向通信を初めて可能にした。同機能を使うことで、地上波ネットワークがカバーしていない砂漠や海上、さらには地上波ネットワークが使えなくなった地震災害地域などでも衛星を介して双方向の通信が可能なので、例えば救助活動なども大きな力を発揮して、人にとってより安全な状況が出現するという。P60ではまた、「ファーウェイXMAGE」と業界初の超集光暗視望遠を搭載することで、暗い環境下でも中心の撮影対象の周囲の光景を鮮明に撮影することができる。また撮影全般について色彩感や濃淡をよりリアルに再現することが可能になった。
MateX3では、薄型軽量化や耐落下、ソフトウェアの最適化、通信能力などで大きな進歩を実現した。MateX3の重量は239グラムで、非折りたたみタイプのスマートフォンの多くよりも軽量だ。厚さは折りたたんだ状態で11.08ミリ、展開した状態で5.3ミリだ。耐落下性能では、筐体内部に新たな流動材料を適用するなどで耐落下能力を10倍に高めたという。
ファーウェイ端末ビジネスグループの何剛首席運営官は、「過去3年間は、弊社の携帯電話の出荷台数は大幅に減少した。しかしデータによると、弊社が新製品を発表するとアップルの市場シェアは低下する」と説明した。国信証券の関係者は携帯電話製品について「品ぞろえに明らかな回復が見られる。最近の各端末ブランドの新製品発表が、電子商品の景気回復をけん引することを期待できる」と説明した。
インターネット関連の調査事業を手掛ける中国企業の艾瑞諮詢(iリサーチ)によると、2022年には中国製折りたたみスマートフォンの出荷台数は前年比154%増だった。新規参入も相次いでいるために、折りたたみスマートフォンの出荷台数は2023年には爆発的に増加し、年間で550万台を超えると予想できる。多くのメーカーが、折りたたみ式スマートフォンが携帯電話の主力になる時代を迎えつつあると見ているという。
英国ロンドンに本社を置く市場調査会社のオムディア(Omdia)によると、2022年におけるファーウェイの携帯電話出荷台数は2800万台で、市場シェアは2%だった。しかし業界では、2023年には新製品発表のテンポがアップするために、携帯電話市場におけるファーウェイのシェアは着実に回復するとの予想が出ている。
ファーウェイに対するサプライチェーンの一翼を担うある上場企業の関係者は上海証券報の取材に対して、ファーウェイがかつてと同様の周期で携帯電話の新機種を発表することについて「産業チェーンにとって良いニュースだ」と述べ、「ファーウェイの春到来」による業界全体への波及効果が期待できるとの考えを示したという。(翻訳・編集/如月隼人)
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