米国がベトナムとの関係強化を目指すも、ベトナムは中国の報復恐れ躊躇―仏メディア

Record ASEAN    2023年3月24日(金) 15時0分

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23日、仏国際放送局RFIは、米国による関係緊密化の求めに対してベトナムが躊躇(ちゅうちょ)していると報じた。写真はベトナム。

2023年3月23日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、米国による関係緊密化の求めに対してベトナムが躊躇(ちゅうちょ)していると報じた。

記事は、米国がベトナムにとって最大の輸出市場である一方、政治的にはベトナムから「第3グループ」に位置づけられており、中国、ロシア、インド、韓国からなる「第1グループ」に次ぐ重要性を持つ、欧州諸国や日本と同じ「第2グループ」に格上げされることを米国が望んでいるとした。

そして、米国が年内にベトナムとの関係を一層緊密化させようとしており、7月に迎える全面的なパートナーシップ構築10周年を最大のチャンスと考えていると指摘。今週には史上最大規模と言われる商業代表団がベトナムを訪れたと伝えた。

一方で、ベトナム外務省報道官は16日に、年内に米国との関係をアップグレードする用意があるかとの質問に対して「適切な時期に行われるだろう」と語るにとどめ、両国がすでに強固な関係を築いていることを強調したことを紹介している。

その上で、米戦略国際問題研究所(CSIS)の非常勤研究員ビック・トラン氏が「米中間の競争激化、中国とベトナムとの接近を鑑み、ベトナム政府は米国との全面的パートナーシップのアップグレードを望んでいない可能性がある」との見方を示し、ほかの専門家からも「ベトナム政府首脳は、米国との関係を強化すれば中国からの報復を受けかねないと躊躇している」との意見が出ていると伝えた。

記事は、中国がベトナムにとって最大の貿易パートナーで、ベトナムの製造業にとっても重要な材料供給源になっている一方で、南シナ海の領有権問題をはじめとして両国関係は長きにわたり衝突を繰り返してきたと紹介。シンガポールのシンクタンク、ISEASユソフ・イシャク研究所シニア研究院のレー・ホン・ヒップ氏が英ロイターに対し「ベトナムが米国との関係を強化したいと望んでいることは間違いないが、今年同意する可能性は低い。ただし、米国が今後もベトナムとの関係強化を優先事項とするかどうかもわからない」との見方を示したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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