幼児誘拐を描いた2015年公開の映画「失孤」に主演した香港の俳優アンディ・ラウ（劉徳華）が、主人公のモデルとなった男性の息子の結婚式に祝福のメッセージを送った。

映画「失孤」は、農作業中に幼い息子をさらわれた男性が、中国全土をバイクで駆けて捜し回る15年を追ったストーリー。実話を基に映画化された作品で、山東省聊城市に住む郭剛堂（グオ・ガンタン）さんがモデルとなっている。映画は残念ながらハッピーエンドとはならなかったが、その後21年に郭剛堂さんの息子と思われる男性の存在が明らかになり、同年7月にDNA型鑑定の結果、男性が息子の郭振（グオ・ジェン）さんと判明している。

19日、郭振さんの結婚式が山東省聊城市で行われたが、アンディ・ラウは香港から親しい映画監督を代理として参加させ、祝福のメッセージを届けている。中国メディアのインタビューに答えた郭剛堂さんは、アンディ・ラウの誠意に感謝を述べるとともに、「子供と生き別れた全ての親が、1日も早く再会できるよう心から願っている」とコメントしている。

2歳だった1997年に自宅から姿を消し、現在28歳の郭振さんは河南省で育ち、養父母のもとで大学も卒業している。実の両親と再会後も、養父母のそばで暮らしている郭振さんだが、挙式の場所には故郷の山東省聊城市を選んでおり、ライブ配信もされた19日の結婚式は約130万人が視聴した。（Mathilda）