中国の若者、テーブルにスマホをセットし食事、おかずのように楽しむ「電子ザーサイ」

Record China    2023年2月26日(日) 18時0分

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最近、中国の若者の間ではテーブルの上にスマホなどをセットした後、食事を始めるのが習慣となっている。「おかず」のように動画を楽しむことから、「電子ザーサイ」と呼ばれている。

最近、中国の若者の間ではテーブルの上にタブレットやスマートフォンをセットした後、食事を始めるのが習慣となっている、と中国紙が報じた。食事をしながら「おかず」のように動画を楽しむことから、「電子ザーサイ」と呼ばれている。

AFP通信が紹介した東方新報の記事によると、中国では外食でも家族や友人らと一緒に食事し、大皿料理を何点か注文して箸をつつき合うのが当たり前だった。日本のように定食メニューが豊富な飲食店は多くはない。

しかし、2020年からのコロナ禍により「ステイホーム」を余儀なくされ、若者を中心に食事のデリバリーが急増。自宅にいながら1人で食事をする機会が増えた。また、仕事先から定時で帰るのが普通だった中国社会も大きく変化し、IT関係など残業や休日出勤が必要な企業も増加。深夜に帰宅し、1人で食事をするライフスタイルが若者の間で広がっている。

さらに、映画やテレビのほかSNS、サブスクリプションサービスなどコンテンツが急増していることも大きい。話題の番組・作品などを情報として取り込むため、海賊版を含めた人気作品の「まとめ動画」が流通している。

「電子ザーサイ」の需要の高さを反映して、最近はSNSで「10分間ドラマ」の制作が増えている。中国のショート動画アプリ大手「快手(Kuaishou)」では、ショートドラマの1日当たりの視聴者が2億6000万人に達し、動画配信サイト「芒果TV(Mango TV)」では視聴回数が6億回を超えたショートドラマもある。

中国のドラマは今も1時間の放送でシリーズ全体が50回に及ぶ作品が多いが、ストーリーが中だるみして「注水劇(水増しドラマ)」と批判される作品も少なくない。制作開始から放映まで数年を費やし、スピード社会において視聴者の感性とズレが生じる場合もある。

「スマホでドラマの最初の5分だけ見て、つまらないと思ったらスワイプする」という若者が増える中、制作時間も制作費も少なく済むショートドラマは、流行の最先端を反映しやすいメリットがある。

東方新報は「無駄なく短時間で楽しみたい」という心理を反映した『電子ザーサイ』やショートドラマの流行は、1人で過ごす時間が増え、忙しい日々に追われるライフスタイルの象徴と言える」と伝えた。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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