2014年7月8日、17年ぶりの新作アニメとして、今月5日から動画共有サービス・ニコニコ動画で、全世界同時配信が開始された「美少女戦士セーラームーン Crystal」。セーラー服を着た主人公・月野うさぎの決め台詞「月に代わってお仕置きよ！」が帰ってきた。漫画家・武内直子による同アニメは、1991年から96年まで講談社の月刊「なかよし」で連載され、2012年からは20周年プロジェクトが開始。今回の動画配信は、同プロジェクトの一環で、全26話予定、各話約30分だ。羊城晩報が報じた。

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新作では、月野うさぎを含む美少女戦士たちの目が大きくなり、アゴのラインも細くなっているほか、足も一層長くなっている。この「イメチェン」をめぐり、セーラームーンファンの間で賛否両論が巻き起こっている。特に、前作を見て育った80年代生まれの人にとって、同アニメは子供の頃の良き思い出で、新作を見慣れるには少し時間がかかりそうだ。

▼声優は三石以外一新

前作のアニメは、テレビアニメとして東映アニメーションによって制作され、92年から97年まで放送されたほか、同アニメを原作にしたミュージカルやテレビドラマも登場するなど、90年代少女漫画の金字塔と呼ばれた。この作品で、バトルヒロイン物と少女漫画の要素を一つにした「美少女戦士物」というジャンルが誕生し、「戦闘美少女系魔法少女物」の先駆け的な作品ともなった。そして、日本を代表するアニメとして、多くの言語に翻訳され、アジアだけでなく、欧米諸国でも放送され、関連のグッズなども大ヒットするなど、世界中にファンを抱えている。

新作は、制作が遅れて発表がしばらく延期となっていたが、5日から配信が開始すると約2日間で、全世界100万視聴を突破した。月野うさぎの声を担当しているのは前作と同じ声優の三石琴乃。月野うさぎは14歳で三石は47歳と、「年齢差」があるものの、三石の起用が発表されると、ファンからは大きな拍手と歓声が沸き起こった。そのほか、水野亜美（セーラーマーキュリー）役には金元寿子、火野レイ（セーラーマーズ）役には佐藤利奈、木野まこと（セーラージュピター）役には小清水亜美、愛野美奈子（セーラーヴィーナス）役には伊藤静が、それぞれ起用されている。また、セーラームーンのパートナーである黒猫・ルナ役を広橋涼が、セーラームーンが惹かれる運命の恋人、タキシード仮面・地場衛役を野島健児が担当している。新作は、完全デジタルアニメ化されているほか、ストーリーも完全リニューアルされている。

▼美少女戦士が整形？

新作で議論を呼んでいるのは美少女戦士5人の「顔」の変化だ。前作と比べて背が高くなり、足の長さも一層強調されている。また、時代に合わせたメイクを施しているのか、目も大きくなり、キラキラ感も増しているほか、ぽっちゃりしたほっぺも「削られて」、全員小V顔になっている。さらに、髪も一層サラサラ感が増しており、「シャンプーの宣伝か」と思わせるほどだ。

イメチェンした美少女戦士達に、往年のファン達は見慣れないようで、「小顔にするボトックス注射でも打ち、濃いメイクでもするようになったのか。こんなのを中高生が見たらよくないのでは？」とのコメントを寄せている。旧版で見せていたかわいくて、楽しい表情も消えており、ネットユーザーらは、「パソコンの画面が壊れているのか？美少女戦士の顔が麻痺している……」と突っ込んでいる。一方、原作のファンからは、「新作の画風は原作と合っている。それに今の時代の雰囲気も出ている」と、大人になったセーラームーン達を歓迎する声も上がっている。（提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/武藤）