中国で“史上最悪”の就職難=「卒業、即失業」の背景にある問題点とは?―香港メディア

Record China    2014年7月9日(水) 17時18分

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7日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、「卒業生の就業が最も困難な1年」と題した記事を掲載し、今年727万人という史上最多の大学卒業生が奔走する中国本土の就職戦線の問題点について報じた。写真は就職説明会の様子。

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2014年7月7日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、「卒業生の就業が最も困難な1年」と題した記事を掲載し、今年727万人という史上最多の大学卒業生が奔走する中国本土の就職戦線の問題点について報じた。8日付で参考消息(電子版)が伝えた。

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中国本土の今年の大学卒業者数は昨年の699万人を28万人上回る727万に達する。毎年この時期になると、各地の就職説明会には卒業したばかりの大学生(注:中国では6月が卒業シーズン)が押し寄せ、熱い戦いが繰り広げられる。

しかし、現在の中国経済の状況で、これほど多くの学生を吸収することが可能なのだろうか?中国社会科学院のデータによると、大学生の失業率は2010年が12%、11年が17.5%となっており、史上最多の卒業生を迎え入れる今年の状況がさらに悪化することは必至とみられる。

現在の学生は多くが就職に対しての理想が高く、卒業してもブルーカラーのような仕事には就きたがらない。東部沿岸地区の発展した都市は依然として多くの大学生の理想の就職地であり、彼らは決して人材不足が顕著な内陸部の中小都市へは行こうとはしない。結果的に「希望の就職先には入れず、希望しない就職先には入らない」状況が生まれ、最終的には親のすねをかじることになってしまう。「卒業、即失業」は、すでに多くの卒業生の最大の悩みになっている。

大学のカリキュラムの設定と実際の社会のニーズの食い違いも原因の一つだ。中国ではその時に人気のある事柄に投資が集中するという現象がよく起こるが、教育も例外ではない。人気の業界に関連するカリキュラムを設置する大学が増加し、学ぶ学生も急増。結果としてその業界の人材が過剰になり、卒業生の失業問題を深刻化させている。

こうした問題を解決するためには、政府は人材育成モデルや教育内容、教育方法を改革しなければならない。大学生の創業意識を高めることも肝要だ。大学卒業の学位を適切な数にコントロールすることは必須であり、無制限に拡大し続けるべきではない。さもなければ、大学卒業の学位そのものが意義を失い、問題はさらに深刻になるだろう。(翻訳・編集/HA)

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