2023年1月13日、韓国・KBSによると、韓国政府が示した元徴用工問題の解決案に対し、原告側から強い反発の声が上がっている。

韓国政府は12日、元徴用工問題解決に向けた公開討論会を開催し、被告の日本企業の賠償金を韓国の財団が肩代わりする案を公表した。これに対し原告側は「韓国政府が自ら日本に免罪符を与えている」「日本の賠償と謝罪がどちらも確実に反映されていない」などと指摘した。

原告支援団の一部は「被害者を引き立て役にする拙速討論会」だとして出席を取りやめ、「（元徴用工の）おばあさんたちは被災者でも恵まれない人でも賭場でお金をむしりとられた人でもない。なぜ韓国政府はおばあさんたちを寄付金をもらうべき哀れな存在と考えるのか」と批判した。

また「大法院（最高裁に相当）の判決を受けた被害者と、訴訟前や訴訟中の被害者を差別してはならない」と主張する声も上がったという。

原告側は13日夜にソウル・光化門で政府の解決案を批判する「ろうそく集会」を開く予定。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「日本企業に賠償を命じる大法院の判決まで出たのに、それを無視するの？屈辱的だ」「被害者に対して『日本にひざまずけ』と言っているようなもの」「親日派の尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領を強く糾弾する」「尹大統領は日本のために行動する人。今すぐ日本に追放するべき」「尹大統領に国民の声は聞こえていないのか？韓国が被害者なのになぜ自ら賠償する？」など不満の声が多数上がっている。

一方で「他に解決方法はない。日本は『解決済みの問題』との姿勢を崩さない。文政権が日本と激しく対立しても解決できなかった」「日本は韓国の友邦であり、日米韓協力は非常に重要なもの。過ぎたことはもう忘れよう」との声も見られた。（翻訳・編集/堂本）