人民網日本語版 2022年12月17日(土) 17時0分
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「デジタルため込み症」とは何か。学術的には「デジタル・ホーディング」と呼ばれ、「デジタル資料が積み上がることで個人のターゲット検索能力が低下し、最終的に個人にストレスと混乱をもたらす状態」を指す。
携帯電話のアルバムには写真が2万5256枚保存され、動画サイトのまだ見ていないカリキュラム動画が949本にもなり、すでに容量が2485ギガバイトのオンラインストレージを使っている。休みの日に自分の保存したデジタル資料を整理している林妍さんは、重複した場面やポーズの写真がたくさんあることや、「ほこりをかぶった」状態で全く見ていない映画のデータやカリキュラムのリンクもたくさんあることに気づいた。しかし整理しようと思っても、ごみ箱に移動させる決心がなかなかつかなかった。というのも、「後で使うかもしれない」からだという。林さんは、「自分はデジタルの(エサをため込む習性がある)ハムスターになったようで、デジタルため込み症のせいで情報をひたすらため込んでしまって、いつも捨てられないでいる」と話した。
また、「デジタルため込み症」は保存するばかりで削除しない、ということにも現れる。有名なハードディスクメーカーの米ウエスタンデジタルは以前、米国で2000人を対象にデータ保存習慣に関する調査を行った。調査対象者の52%が「デジタルデバイスにあるいかなるファイルやプログラム、データも削除したことがない」と答え、33%が「スマートフォンまたは他のデバイスに10年以上前のファイルが保存されている」と答えた。そして41%が「あらゆる手を尽くして自分が保存した画像・動画を保護する」とし、もしも削除しなければならなくなったら、78%が「ファイルを別のデバイスに移動させる」と答えた。
なぜ人は「デジタルため込み」をしてしまうのか。「削除に踏み切れないデジタル資料には、時に昔を愛おしむ気持ちが投影されている。全ての情報の『断片』を保存しておくのは、保存資料を削除することで、自分のこれまでの人生に起きたことを消し去るようなことをしたくないからだ」と説明する人がいる。
内心のニーズを満たすための「感情的保存」以外にも、「デジタルため込み」は安心感を得るために行う「ツール的保存」でもある。多くの人が自身の「デジタルため込み」の原因を、「削除する勇気がない。削除したらいつか必要になるかもしれないと思うと削除できない」と説明する。しかし、その「いつか」がいつ来るのかは、誰にもわからない。さらに中には、「スマホの中のこれまで使ったことのないデジタル資料でも、削除した途端に必要になる」と不思議なことを言う人もいる。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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