2022年12月13日、韓国・ソウル新聞によると、韓国の今月1～10日の輸出額が前年同月より20％以上減少した。半導体輸出と対中国輸出が減少した影響とみられている。今年の累積貿易赤字は475億ドル（約6兆5398億円）にまで増え、年末までに過去最大の500億ドルに到達する可能性も指摘されている。

記事によると、今月1～10日の輸出額（通関基準の暫定値）は154億2100万ドルで、前年同期比20．8％減少した。1～10日基準の輸出の減少幅は、20年10月（マイナス29％）以降最大となった。主力品目の半導体の輸出額が1年前より27．6％減少した。その他、鉄鋼製品（マイナス37．1％）、自動車部品（マイナス23．2％）無線通信機器（マイナス46．6％）、精密機器（マイナス27．8％）なども大きく減少したという。

国別では最大貿易国の中国に対する輸出が34．3％急減した。米国（マイナス2．0％）、欧州連合（EU、マイナス4．3％）、ベトナム（マイナス23．7％）、日本（マイナス22．7％）も減少したという。

今月1～10日の輸入額は203億4400万ドルで前年同期比7．3％減少し、貿易収支は49億2300万ドルの赤字となった。今年の貿易収支は4月から赤字が続いており、8カ月連続で赤字となるのは1995年1月～97年5月以来約25年ぶりだという。今年（今月10日まで）の累積貿易赤字は474億6400万ドルで、年間基準で過去最大となっている。昨年同期は272億3800万ドルの黒字だった。今年の貿易収支は、金融危機だった2008年（132億6700万ドル）以来14年ぶりに赤字を記録するとみられている。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「半導体と自動車の輸出で生計を立てている国が、ペロシ議長を無下に扱ったために米国からインフレ抑制法（IRA）で裏切られ、最大貿易国の中国にもそっぽを向かれた。その結果が最悪の輸出不振。国が滅びるのは一瞬だ」「いくら世界経済が良くないとはいえ、これはひどすぎる。尹政権は一体何をしているのか」「中国も黒字、日本も黒字。レートがこんなにも上がったのに貿易赤字の国は韓国だけ」「たった1年で過去最高の黒字から過去最高の赤字に変わってしまった」「これがあと5年続いたら…外貨準備高が底をつき、第2の国際通貨基金（IMF）事態が発生？」など、不安の声や現政権への批判の声が殺到している。（翻訳・編集/堂本）