中国の動力電池、近憂はないが遠慮あり―中国メディア

Record China    2022年12月8日(木) 8時0分

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2日、環球時報は、中国の動力用バッテリー産業は近い将来に心配事はないものの、遠い将来には憂いがあるとする文章を掲載した。

2022年12月2日、環球時報は、中国の動力用バッテリー産業は近い将来に心配事はないものの、遠い将来には憂いがあるとする文章を掲載した。

文章は、現在世界の新エネルギー車産業が急発展期に入った中で、その中心部品と言える動力用バッテリー産業をめぐる争いが各国の間で激しくなっていると紹介。米国が本土のサプライチェーン強化に向けた動きを進める中、中国や韓国といった有力国がどのような戦略を取るかが、世界の動力用バッテリー産業チェーンの未来を大きく左右することになると伝えた。

そして、中国と韓国は動力バッテリー分野で競争を繰り広げ、特に韓国企業が中国企業を猛追し始めているとする一方で、両国の動力バッテリー産業は協力関係も引き続き深めていると指摘。両国の相互依存、特に韓国の原材料分野における対中依存は引き続き強い状態にあるとした。

その上で、韓国バッテリーメーカーのSK On、EcoProが中国のバッテリー材料メーカーの格林美とインドネシアでのニッケル生産工場建設に関する覚書を取り交わしたほか、中国のバッテリーメーカーの中偉が韓国の迎日(ヨンイル)湾産業パーク内に世界をリードするリチウムイオンバッテリー正極材料前駆体およびバッテリー用硫酸ニッケル工場を建設することを発表したと紹介し、「いずれも中韓両国がバッテリー産業チェーンで協力を拡大していることを示す事例だ」と伝えた。

文章は、韓国企業にとって中国の産業チェーンからデカップリングして米国の産業チェーンに取り込まれることは、各分野の競争力を高めるどころか弱めることになり、中国のバッテリー産業との協力を深めることが重要だとの見方を示すとともに、中国は現在動力用バッテリー産業チェーンで絶対的な優位に立っているため、中国のバッテリー産業に近い将来の心配事はないとした。一方で、遠い将来については韓国が半導体産業に続いてバッテリー産業でも世界のトップに立とうとしており、2030年に「バッテリー最強国」を目指すべく政府と企業が連携して取り組んでいること、米国が保護主義政策を打ち出し続け、バッテリー産業における中国の影響力を弱めようと目論んでいることから憂慮が必要だと指摘。「中国企業は警戒心を保ちつつ、先発の優位を守り、技術的優位を拡大するとともに、中国を主体とした国際化レベルを高めて行かなければならない」とした。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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