Record China 2022年11月28日(月) 14時0分
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中国メディアの観察者網は26日、日本のサポーターの試合後のごみ拾いをめぐって、日本国内で論争が巻き起こっていると報じた。
記事は、サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会が行われる中、日本のサポーターによるごみ拾いが各国で称賛を浴びているという報道に対して、前東京都知事の舛添要一氏が「世界が評価しているという報道は一面的。身分制社会などでは、分業が徹底しており、観客が掃除まですると、清掃を業にしている人が失業してしまう」と指摘し、大王製紙前会長の井川意高氏も同様の考えを示した上で「ファンの自己満足」「日本人の奴隷根性」「ごみ拾いを褒められて有頂天になる日本人が悲しい」などと主張したことを伝えた。
その上で、「この発言は日本で論争となり、ツイッター上では『奴隷根性』など関連ワードがトレンド入りした」と説明。井川氏らの発言に対して日本人のネットユーザーからは「世界に称賛されるのは日本人として素晴らしいし誇らしい。ごみ拾いによって今後の試合で日本を応援する外国人が増えるのなら良いこと」といった反論がある一方、「自分のごみを片付けるのはマナーだが、試合後に観客席を歩き回ってごみ袋を広げて回収するのは気持ち悪い。世界にアピールしたいだけ」といった声も上がったと紹介した。
また、「普段Jリーグをよく観戦しに行くが、周りの人がごみ拾いをしているのを私はほぼ見たことがない。普段はしていないのに注目される時だけやっているような気がする」「海外で認められたいという功名心からだろう。日本国内のイベントでみんなが自然にごみ拾いして帰っているならわかるけど(そうではない)」といった声や、「(井川氏らの)この方の発言にはちょっと賛成する部分もある。ごみ拾いのように日本人が当たり前にしていることを海外で称賛されるたびに喜んでしまうのは、日本人が自身の文化や歴史に誇りが持てていないから。ごみ拾い自体は素晴らしいが、海外メディアが称賛していることについては、日本人は平然としているべき」「自分で出したごみを処理するのは日本人として当然のこと。『海外から称賛された』などというニュースは必要ない」とマスコミの報道の過熱ぶりに疑問を呈する声も上がったとした。
観察者網の記事はさらに、「今回のW杯では各国のサポーターが試合後にごみを片付けて退場するという文明的な観戦をしているが、日本のサポーター以外ではほとんど知られていない。たとえば、イランやモロッコのサポーターだ」とし、「この“差別”にはファンからも不満の声が上がっている」と紹介。日本のサポーターによるごみ拾いを称賛する海外メディアのツイートには、「私たちモロッコ人も同じようにしているのに、なぜあなたたちが称賛するところを見られないのか。私たちモロッコ人が西洋から野蛮人だとみなされているからではないか」と訴える声も書き込まれていると伝えた。
なお、この論争について中国のネットユーザーからは「井川氏の発言は半分正しい。ごみ拾い自体は悪いことではない。しかし、あえて外国人の前でごみ拾いをして自分の素養をアピールするのは奴隷根性だろう」「日本国内のイベント後には会場にごみが散乱しているじゃないか(日本の音楽や格闘技イベントの終了後に客席にごみが散乱している写真が中国SNSで拡散)。外国に行った時だけ拾うなんて、何かの意図があるとしか思えない」「(日本人は)スタンドのごみを拾いながら、一方では核汚染水を海に流す」「良いことをしたら称賛するだけ。モロッコサポーターも一緒に称賛すればそれで良し」などのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/北田)
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