Record China 2022年11月12日(土) 22時0分
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7日、界面新聞は、「国産果物はいつになったら尊厳を取り戻せるのか」とする文章を掲載した。
2022年11月7日、中国メディアの界面新聞は、「国産果物はいつになったら尊厳を取り戻せるのか」とする文章を掲載した。
文章は、中国国家統計局のデータとして、2021年における中国の果物生産量が2億9970万トンだったと紹介しつつ、世界最大の果物生産国である一方で毎年1200万トンが廃棄され、4000億元(約8兆円)の損失が出ていると指摘。中国産の果物は常々輸入果物の「廉価な代替品」として扱われ、その結果中国の果物品種には重度の外国依存が生じ、地場品種が育たず、産業の発展も緩慢となり、低級と同質化が国産果物のレッテルになってしまったと伝えた。
そして、昨年3月には柑橘の一種である「沃柑」の特産地として知られる広西チワン族自治区南寧市武鳴区で、果実の見た目を良くするために栽培農家が勝手に抗菌農薬の希釈濃度を高め、安全性が損なわれる問題が発生した事例を取り上げ「このような問題は国産果物の乱れた状況の縮図にすぎず、一向に解決できていない」と指摘。国産果物に関するルールが不足しているため、農家たちは流行に乗って盲目的に果物を栽培し、品質が悪化して価格も下がり、さらには評判や信頼も失なわれていったとしている。
また、ブドウの高級品種であるシャインマスカットも最たる例であり、功利を急ぐ風潮が横行し、環境や技術などお構いなしに栽培を拡大したことで品質が玉石混交となり価格が大きく下落する結果になったと伝えた。
その上で、国産果物と輸入果物の差は主に安全、品質、ブランド、食味などの面に現れるとし、輸入果物の生産国は多くが工業化された栽培方法により高い着果率を確保するとともに、光センサーを採用して色彩、重さ、糖度、水分といった各指標に近い果実を選別して包装、出荷することで品質の良さ、均一性が保たれている一方、中国では標準化された果物の品質管理体系がなく、質の劣る製品が混じっている現象が跡を絶たないのだと解説した。
文章は、海外で品種をめぐる知財権の監督管理が厳しくなる中、中国政府が輸入果物への依存によって生じうる問題を意識するようになり、2021年には「中央一号」文書にて国産品種育成の強化を提起したと紹介。「ローマは一日にしてならずであり、市場化に向けた研究開発、標準化された栽培、サプライチェーンの整備などわが国の果物産業には早急な改善が待たれる事柄が非常に多く、みんなで努力していかなければならない。とはいえ、問題を直視せずにいつまでも『寝そべり』常態を続けていれば、国産果物の未来はいつになっても見えてこないのである」と評した。(翻訳・編集/川尻)
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