拡大
8日、中国メディアの観察者網は、タイにおけるボクシングやキックボクシングの人気ぶりと、ボクサーが狂気とさえ思われるほどのトレーニングを積み強さを求める背景について紹介する文章を掲載した。
2022年11月8日、中国メディアの観察者網は、タイにおけるボクシングやキックボクシングの人気ぶりと、ボクサーが狂気とさえ思われるほどのトレーニングを積み強さを求める背景について紹介する文章を掲載した。
文章は、かつて中国の著名ボクサー鄒市明(ゾウ・シーミン)と何度も矛を交え、15年にIBF世界フライ級タイトルマッチで鄒を破ってチャンピオンの座についたタイ人プロボクサー、アムナット・ルエンロンがかつて強盗の罪で懲役15年の判決を受けながら、わずか1年半で「ボクシングにたけている」という理由のみでタイ政府から特赦を受け、その後世界チャンピオンにまで登りつめたというエピソードを紹介。タイにおけるボクシングの人気、影響力の大きさを伝えた。
そして、タイではボクシング以上に人気を博しているのが、キックボクシングの一種で国技と位置づけられている「ムエタイ」であるとし、貧困に苦しむタイの子どもは一獲千金を夢見て、そして罪を犯した者は「自己救済」の手段として、ムエタイに命をかけるのだと説明した。
その上で、ムエタイを始める子どもは6歳から本格的なトレーニングを始め、そのあまりにも過酷なトレーニング内容は大人でも耐えられないと指摘。毎朝4時に起床したらすぐに10キロのアーリーロードワークをこなし、戻ってきて朝食をとったら縄跳び、サンドバッグ打ち、スパーリングなど1日6〜8時間のトレーニングを行うとともに、大人のスパーリング相手も務めるとした。練習メニューの過酷さや打撃の激しさによって足や顔にあざができるのは日常茶飯事であり、倒れたままうずくまってしばらく立てないこともしばしばあるものの、子どもたちはそれでも音を上げることなく立ち上がり、血と涙を拭いながら再び相手に向かっていくのだとしている。
また、少年のムエタイの試合はまさに「生死をかけた戦い」であり、頭部への打撃を受けすぎて脳出血を起こすなどして死亡するケースが跡を絶たないとする一方で、それでも毎年2万人を超えるタイの子どもたちがこの「死亡遊戯」に加わるのだと伝えた。
文章は最後に「国際社会がタイに少年ボクサーの育成をやめるよう呼び掛け、タイ国内でもこれに呼応する動きが見られるものの、その成果は総じて微々たるものにとどまっている。なにしろ、ムエタイはタイの伝統的な国技であり、国民がムエタイに熱狂するとともに誇りを感じているのだ。そしてまた、タイの末端社会において貧困にもがき苦しむ人びとにとって、子どもにムエタイをやらせるよりも手っ取り早く一家を変える方法が見つからないのだ」と評している。(翻訳・編集/川尻)
Record China
2021/12/20
Record China
2021/12/22
Record China
2021/12/21
Record China
2021/12/20
Record China
2021/8/4
Record China
2020/11/26