世界の製造業で拡大傾向が加速、日米中は再び新記録―中国紙

Record China    2014年6月27日(金) 5時49分

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26日、複数の国と地域がこのほど発表した製造業関連のデータをみると、今年6月には米国の製造業の購買担当者指数(PMI)が4年ぶりに記録を更新し、日本と中国の製造業データも力強い上昇傾向を示した。資料写真。

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2014年6月26日、経済参考報によると、複数の国と地域が23日に発表した製造業関連のデータをみると、今年6月には米国の製造業の購買担当者指数(PMI)が4年ぶりに記録を更新し、日本と中国の製造業データも力強い上昇傾向を示したが、ユーロ圏の製造業の伸びはフランスの低迷によって半年ぶりの低い水準となった。全体としては好転する製造業データから、グローバル経済は成長の見通しが明るいことがうかがえるが、主要経済体の経済復興プロセスにはばらつきがあることもわかる。

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▼日米中が再び記録更新

市場調査会社マークイットが同日発表したデータによると、米国の6月の製造業PMI速報値は予想されたよりも上昇し、57.5ポイント(p)に達して、5月の56.4pや市場の予測値56.0pを上回り、2010年5月以来の最高水準に達した。個別の指数をみると、生産指数が前月の59.6pから61.0pに、新規受注指数は58.8pが61.7pになり、いずれも10年4月以来の高い水準となった。国内の新規受注の伸びが新規輸出受注の伸びを上回った。雇用指数は53.8pで前月をやや上回り、製造業企業の雇用は12カ月連続で増加した。メーカーのコストインフレーションは5カ月ぶりに記録を更新した。

マイクイットのチーフエコノミストのクリス・ウィリアムソン氏によると、米国の第1四半期(1−3月)の国内総生産(GDP)は厳寒の天候のため1%低下した。最新のデータをみると、米国経済は異常気象の影響を脱して反転上昇しており、第2四半期(4−6月)にはGDP増加率は少なくとも3%に達する。バークレイズ(銀行)のエコノミストのクーパー・ハウス氏によると、6月の製造業データは、今年上半期には米国の工場がさらに忙しくなるという市場の予測を裏打ちした。

米国の国家経済会議がこのほど発表した報告書によると、金融危機が終息して以来、米国の製造業の生産は30%増加した。これと同時に、製造業は2010年以降に64万6000人の雇用を生み出し、1990年以降で最も速い増加ペースになった。

アジア諸国をみると、同日発表された日本の6月のマークイット/JMMA製造業PMIは境界線となる50pを超え、51.1pに達し、3カ月ぶりの上昇となった。日本が4月初めの消費税率引き上げによるマイナス影響から徐々に脱しつつあることがわかる。また、中国の6月の香港上海銀行(HSBC)製造業PMI速報値は50.8pで、年初以来初めて50%を上回り、7カ月ぶりに記録を更新し、市場の期待を大幅に上回った。ここから安定的な成長政策の効果が現れていることがわかる。

ロイターによると、中国が採用した方向性を持った経済活性化措置と日本の雇用市場の改善が両国の国内需要を効果的に伸ばしたが、両国ともに外部からの需要は落ち込んでいる。特に日本は輸出の受注が引き続き不調で、日本政府の新たな経済改革によって得られた成果を一部帳消しにしてしまっている。

▼ユーロ圏は伸びが鈍化

マークイットが同日発表したデータによると、6月にはユーロ圏の総合PMIの速報値は52.8pで、前月の53.5pを下回り、ロイターの先の調査で出された主な予測も大幅に下回り、6カ月ぶりに最低を更新した。ここからユーロ圏の商業活動の拡大ペースが鈍化したことがわかる。同月のユーロ圏のサービス産業のPMI速報値は52.8pで、3カ月ぶりの最低となり、製造業のPMI速報値は51.9pに低下して、7カ月ぶりの低い数値となった。

ユーロ圏の2つの加盟国の具体的な状況をみてみると、ドイツとフランスでは大きな違いがある。ドイツは総合PMI指数が54.2pに、サービス業PMI指数が54.8pに低下したとはいえ、製造業PMIは小幅に上昇して52.4pに達し、ユーロ圏の主な成長エネルギーとなった。ここからドイツ経済が引き続き力強く伸びていることがわかる。フランス経済にはさらなる衰退の兆しが見える。6月の総合PMIは48pで、4カ月ぶりの低い水準となった。製造業PMIは47.8pで6カ月ぶりの最低となり、サービス業PMIは前月より0.9p下がって48.2pになった。周辺国にはPMIデータが2007年8月以降で最高になったところもあり、こうした国々は経済が復興を遂げつつあることがわかる。

ユーロ圏の総合PMIが連続低下していることから、市場にはユーロ圏の経済復興がパワーを失うのではないかとの懸念が広がっている。現在のユーロ圏最大の課題は、なんといっても経済発展のアンバランスで、第1四半期のGDPの伸びの停滞を経て、フランスは今、新たな衰退期に入りつつあるとも考えられる。

オランダの金融機関INGグループのアナリストのマーティン・マン・フリート氏は、ユーロ圏のPMIデータの低下はユーロ圏が最近打ち出したさらなる通貨緩和政策の正確さを証明するものであるとともに、欧州が日本の轍を踏むのではないかという市場の懸念を再燃させることにもなると指摘した。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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