日本は”痩せ我慢”するしかないのか? 円安の原因は―華字メディア

Record China    2022年9月19日(月) 8時0分

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華字メディア・日本華僑報は15日、「日本は円安の中で“痩せ我慢”するしかないのか?」とする記事を掲載した。

華字メディア・日本華僑報は15日、「日本は円安の中で“痩せ我慢”するしかないのか?」とする記事を掲載した。

記事は、7日に1ドル145円近くまで円安が進んだことに言及し、「1998年前後のアジア通貨危機以来の安値となった」と指摘した。

その上で、「そもそもアジア通貨危機は、(投資家の)ジョージ・ソロス氏が東南アジア諸国の通貨を空売りしたことに端を発した金融危機であり、日本は打撃の対象外で、しかも日本は(打撃を受けた)東南アジア諸国を支援する筆頭だった。しかし、こうした支援が後に強がりだったと受け止められたのは、日本はアジア通貨危機の直撃を受けたわけではないものの、経済に間接的な影響を受けていたからだ」とし、「当時の日本はさらに政府の財政緊縮政策、消費税率の5%への引き上げなどの要因により、さまざまな経済問題が一斉に爆発し、結果的に1998年の経済はマイナス成長状態に落ちた。そしてその後、日本は長期の景気低迷に陥り、当時流行していた『失われた十年』が『失われた二十年』に変わってしまった」と述べた。

続けて、「そのため、1998年8月に円相場が1ドル147円まで下落したのは、日本自身の金融に問題が生じたことが主因であった」とし、「当時、北海道拓殖銀行や日本長期信用銀行が相次いで破綻し、日本の金融システムへの信頼が失われ、円が暴落した。政府や日銀は1997年秋から円買いドル売りを繰り返し、為替市場への介入を積極化したが、これも目立った効果は得られなかった。円がその後に堅調(相場が上昇傾向)に転じたのも、米ヘッジファンドが経営危機を起こして世界的な金融恐慌を招いたおかげであり、この際に円はリスク回避資産として人気になっていた。米連邦準備制度理事会(FRB)が景気刺激のために利下げを開始したこともあり、米国と日本の金利差は徐々に縮小していったため、1998年10月には円相場の回復が目立った」と指摘した。

記事は、「現在の円相場はどこに向かうのだろうか?」とし、「実際、ここまで円安が進んだのは日本自身の問題ではない。日本の不動産業界の景気がこうした状況を物語っている。しかし、円安が大幅に進んでいることは確かだ」と述べた。

そして、「米国と日本の金利差は円相場に影響を与える大きな要因の一つだ。現在、FRBは米国のすさまじいインフレを抑えたい一心で利上げを繰り返している。実際には米国はドル高を望んでおり、これに対して日本政府や日銀が大規模な為替介入を行うことは難しく、日本自身も『アベノミクス』で実現できなかったインフレ目標を達成したいため、金利を引き上げることはできない」と指摘。「つまり、日本政府は為替市場に介入できず、日銀は金利を上げることもできない。この状況で近いうちに円高に進むには、リスク回避通貨になることに期待を寄せるしかない。円は長い間リスク回避通貨としての役割を果たしてきたが、通常は米国経済が景気後退に見舞われた時に初めてそのような役割を果たすことができた。現在、米国はインフレを抑制している段階であり、景気後退期には入っていない。ドルが大きく下落しなければ、円もリスク回避通貨として機能する機会はない」と述べた。

最後に、「現在、円安による日本経済へのメリットは少なくなり、デメリットが多くなっている。問題は日本政府がどうすることもできないことだ」とし、「日本は円安に対して“痩せ我慢”、つまり損をしているのに平気な顔をするしかなさそうだ」と締めくくった。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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