Record China 2022年9月12日(月) 20時0分
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中国で、栽培している薬草が食べられてしまうとして、自分の畑に毒を加えたトウモロコシをまいて、他人が飼育するヤギ9頭を死なせた農民に、執行猶予付きの懲役刑が言い渡されたことが評判になった。
山西省内で薬草を栽培するY氏は、畑に他人の羊などがしばしば入り込み、薬草が食い荒らされることに不満を持っていた。Y氏は2021年に2月に畑に有機リン系の殺傷性がある農薬をしみこませたトウモロコシの粒をまいた。Y氏はまた、自らの畑の境界部分2カ所に「毒に注意」と書いた段ボールを置いて警告した。
Y氏と同じ村に住むZ氏が翌日に羊やヤギの群れを放牧したところ、Y氏の畑に入り込んで毒を含むトウモロコシの粒を食べたヤギ9頭が死んだ。当局は死んだヤギを解剖して、Y氏の供述と同じ農薬の成分を検出した。当局はそのため、ヤギの死因はY氏がまいた有毒成分を含むトウモロコシを食べたことと断定した。当局は死んだヤギ9頭の価値を1万3940元(約28万7000円)と算定した。Y氏は弁償金2万3600元(約48万6000円)を支払うことで、Z氏と和解した。
検察は、Y氏の行為を自らの権益を守るためだったと認定したが、畑は開放的な場所であり別人などが入る可能性があるため、「以危険方法危害公共安全罪(危険な方法によって公共の安全に危害をもたらす罪)」に該当すると判断した。中華人民共和国刑法114条と115条に定められている罪で、実際の被害を発生させていない場合には、3年以上10年以下の有期刑と定められている。
裁判の経緯などについては伝えられていないが、報道によればY氏には懲役1年6カ月、執行猶予2年の刑が言い渡された。Y氏の行為は、それほど悪質でなく、自ら罪を認めて被害者と自主的に交渉し弁償することで和解したことなども考慮して、刑を軽くしたという。
検察関係者は、「自分の権益を守るには合法的な手段をとるべきで、法律に抵触してはならない」と注意を促すとともに、家畜の放牧に際しては必ず自分の家畜を管理し、不必要な損失を出さないよう呼び掛けた。(翻訳・編集/如月隼人)
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