香川照之のセクハラは「日本の文化の問題」か―華字メディア

Record China    2022年9月2日(金) 12時0分

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華字メディア・日本華僑報は1日、「香川照之のセクハラは個人の問題か文化か」とする記事を掲載した。著者は蒋豊編集長。

華字メディア・日本華僑報は1日、「香川照之のセクハラは個人の問題か文化か」とする記事を掲載した。著者は蒋豊(ジアン・フォン)編集長。

2019年7月、俳優・香川照之が東京・銀座のクラブホステスの女性に対し、胸を触ったり、キスをしたりした。これが原因で、女性がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていたことがこのほど明るみに出た。

蒋氏は事件について、「(香川の)一時的な衝動による偶然の事件なのか、別の誘因で生まれた特殊な事件なのか、それとも文化的慣性の氷山の一角なのか」とした。さらに、世間から批判の声が集まっていることや、トヨタが香川が出演するCM放送を見合わせ、CMキャラクターとしての契約も年内で終了するとしていることをはじめ、番組降板やCM打ち切りが相次いでいることに言及。「今のところ、日本社会はこれを容認しない姿勢を見せているが、(香川の行動には)一定程度、特殊な社会文化的背景があると言わざるを得ない」と述べた。

蒋氏は、俳優・山本裕典がキャバクラ嬢との一夜限りの関係をネットで暴露されたことや、演出家・榊英雄や園子温が多くの女優やスタッフらに性加害を告発されていること、歌舞伎俳優・市川海老蔵が複数の女性と多重交際を認めたことなどを挙げ、「日本の男性芸能人の個人的な品行に関わる問題は絶えない」と指摘。また、「このような乱れた現象は政界でも珍しいことではない」とし、吉川赳衆院議員が18歳女性との飲酒問題を報じられたことや、元公明党所属の遠山清彦氏や元自民党所属の松本純氏らが新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言発令中の深夜に銀座の高級クラブを訪れたこと、宮沢洋一元経産相の資金管理団体がSMバーに政治活動費を支出していたことなどを挙げ、「これらの事件には共通する本質があり、単に“個人的な崩壊”ではなく、背景にある社会文化構造にその原因がある」との見方を示した。

その上で、「『性』は“あいまいな消費”とみなされ、法律や人間性のグレーゾーンを渡り歩いている」とし、「香川照之のセクハラ行為が高級ホステスクラブで行われたということは、このことを代表している。ホステス産業は日本の法律で認められている。いろいろな違法条項があるが、実際は完全にそのグレーな本質を消すことはできていない。その背後には、社会が『性』を一種の“消費”とする潜在した共通認識がある。ただ消費の媒体、形式と程度、発生場所が違うだけだ。このようなあいまいさは広く黙認され、受け入れられてきた」とし、「無数のグレーゾーンの産業の背後で、知られざる他の“香川照之的な”事件が起きないと、誰が保証できるだろうか」と述べた。

最後に、「夜の産業が社会の風潮に影響を与える足かせになってはならないし、公人は言行を律することを鉄則とすべきだ。日本の華やかな映画芸術界、活気あふれる消費サービスが、日本の名刺としての役割を担うためには、もっと解決すべき課題があるのかもしれない」と締めくくった。(翻訳・編集/刀禰)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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