不確実性が増しても、外国企業が中国から離れたがらない理由―米メディア

Record China    2022年9月1日(木) 5時0分

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29日、観察者網は、米中関係の悪化により地政学的不確実性が高まる中でも、中国に拠点を持つ外資企業が中国を離れようとしないとする米メディアの報道を伝えた。写真は上海。

2022年8月29日、中国メディアの観察者網は、米中関係の悪化により地政学的不確実性が高まる中でも、中国に拠点を持つ外資企業が中国を離れようとしないとする米メディアの報道を伝えた。

記事は、米紙ロサンゼルス・タイムズの28日付文章を引用。文章が、米中関係の持続的な悪化により一部の外資企業が中国の生産ラインを他国に移転することを検討したものの、「中国に取って代われる国がない」ことに気づいて計画を放棄したとし、その例として中国南部で一部製品を100%現地生産している外資企業の試みを紹介したことを伝えた。

文章によれば、この工場は2018年に当時のトランプ米政権が中国の製品に対して重い関税を課したことで、生産拠点の国外移転を検討し始めたという。工場を運営する会社の創業者いわく「理論的にはベトナム、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンなどが代替生産地になりうるが、世界の中国依存を低減する特効薬など何ら存在しないことが数年の経験によりわかった」とのこと。19年にベトナムを視察した際、中国ではわずか3週間で完成する製品がベトナムでは6カ月もかかることが判明したほか、タイでは地方行政の腐敗や部品の供給困難、フィリピン、マレーシア、インドネシアでは南シナ海をめぐる政治紛争がボトルネックとなり、生産コストが低廉で、地政学的にも安全なインドでも安定した人材確保が難しい上、一部の部品を結局中国から調達しなければならないといった問題に直面したそうである。

文章はまた、もともと低廉な人的コスト、大量生産をメリットとして中国市場に依存してきた外資企業は、中国の充実した物流やインフラからも多くの恩恵を受けているため、たとえ地政学的な不確実性が日増しに高まったとしても「中国に残り続ける以上に優れた選択肢はない」のだとしている。

さらに、中国側も外資企業から改めて信頼を得ようと取り組んでおり、上海米国商会のエリック・チョン会長が「中国は引き続き世界の工場としての役割を担うことを望んでおり、多くの地方政府も非常に積極的に多国籍企業を誘致し、これらの企業に支援を提供したがっている」と語ったことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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