「日本風」への批判が多発する中国、浙江省寧波の寺もネットで物議―中国メディア

Record China    2022年8月15日(月) 21時0分

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中国メディアの観察者網は12日、「浙江省寧波にある広徳寺は日本式の寺なのか」とする記事を掲載した。

中国で「日本風」のイベントやドラマなどへの批判が多発する中、中国メディアの観察者網は「浙江省寧波にある広徳寺は日本式の寺なのか」とする記事を12日付で掲載した。

記事によると、広徳寺は寧波市下の寧海県に位置する寺で、ネットでは最近、写真に「この広徳寺。私が言わなければ皆さんは中国・寧波の寧海にあると分かりますか」とのコメントを添えた投稿が物議を醸した。

「唐や宋の雰囲気を目当てに訪れたのに、建物の一部に日本式の風格が混じっているみたいだった」と訴えるネットユーザーは少なくなく、議論は特に「鬼瓦」「唐破風(からはふ)」「枯山水」の3点に集中。屋根の両端に据えられた鬼瓦の「鴟吻(しふん)」については「金色の鴟吻は日本式の建築にしか見られない要素」などの声が上がったといい、曲線を描く門の屋根にも日本の「唐破風」との指摘が出たようだ。

記事は「唐破風とは破風の一種で、簡単に言うと中央に丸みを持つひさし。日本の伝統建築によく見られる正門の屋根の装飾パーツだ」とした上で、「あるネットユーザーは『これは日本が隋や唐の建築を学ぶ過程で徐々に発展してきた独自の建築様式だ』との認識を示した。中国の古い建物にも似た機能の構造はあるが、唐破風とは本質的な違いがある」と紹介した。

また、「広徳寺の枯山水」という説明を付けた写真を示し、「枯山水は中国の禅宗思想の影響を深く受けたが、その観念は中国の庭園が求めるものとはすでにかけ離れ、日本の庭園芸術を代表するものになっている」との声がネット上で上がったことに言及。ただ、中国の建築専門家は金色の鴟吻が用いられた建物が他にあることを紹介するなどして「寺の設計が日本風」との指摘を否定し、地元の政府関係者も「寺の改修計画は県民族宗教局の審査認可が必要であり、その流れに問題はない」とコメントしたという。

記事はこの他、「広徳寺の住職は以前、日本に留学したため日本文化が好きで僧侶に日本に留学するよう求めている」と指摘するネットユーザーもいるとした上で、寺の関係者が「広徳寺の僧侶も海外の仏教学交流活動に参加しており、日本の他、タイ、インドなどに行ったことがある」と述べて「僧侶全員の日本留学説」を否定したことを伝えている。(翻訳・編集/野谷





※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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