Record China 2022年7月29日(金) 12時50分
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台湾が東部沖で中国軍の侵攻を想定した毎年恒例の最大規模の海軍・空軍演習を実施。中国は東部沖にミサイル護衛艦などを航行させ、台湾側をけん制した。写真は中国海軍。
台湾の東部沖で26日、毎年恒例の最大規模の海軍・空軍演習が行われた。演習は中国の軍事的脅威が拡大する中、侵略軍を撃退するという想定で、蔡英文総統が視察し自衛力を内外にアピールした。これに対し、中国は東部沖にミサイル護衛艦などを航行させ、台湾側をけん制した。
台湾・中央通信社などによると、演習は中国軍の台湾侵攻を想定した定例演習「漢光38号」の一環として行われ、東部・宜蘭県蘇澳沖で艦艇20隻と戦闘機15機などが参加した合同の実弾射撃演習が繰り広げられた。
演習では海軍の成功級フリゲート艦からのミサイル発射や、空軍の主要戦闘機「経国号」(IDF)を敵機に見立てた防空作戦などを展開。海洋委員会海巡署(日本の海上保安庁に相当)の巡視船からもロケット弾が発射された。
さらに対潜哨戒機P3Cが敵潜水艦を装った剣龍級潜水艦の探知を行い、済陽級フリゲートが対潜ミサイルを撃ち込んだほか、IDFやF16、ミラージュ2000などが空中の目標に対してミサイルを放った。
蔡氏が総統就任後に艦艇上で演習を視察するのは2018年に続き2回目。基隆級駆逐艦(キッド級ミサイル駆逐艦)に乗って迷彩服姿で視察した蔡総統は「素晴らしい演習で台湾兵士が祖国を守る能力と決意を示した。今後も祖国を一緒に守ろう」などと兵士らを激励した。
一方、ロイター通信によると、中国外交部の報道官は演習について「台湾が中国軍と対峙(たいじ)しようとするのは、カマキリが馬車の前に立ちはだかるようだ」とやゆ。「最終的には失敗に終わる」と述べた。
台湾軍関係者によると、今回の演習に合わせるかのように、中国軍の音響測定艦「天璣星」とミサイル護衛艦「黄岡」が26日、東部沖を航行した。黄岡は午前7時ごろ、東部・台東県緑島の南東41カイリ(約76キロ)地点を南下し、「天璣星」は午前8時ごろ、緑島の北東45カイリ(約83キロ)を南東に向け航行した。別のミサイル駆逐艦などの動きも確認されたという。
中国軍の動向に関して台湾国防部(国防省)は「すべて効果的に把握し、適切に対応できる」とのコメントを発表した。(編集/日向)
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