中国の若者が賃貸住宅よりホテル住まいを選ぶのはなぜ?―中国メディア

人民網日本語版    2022年7月20日(水) 20時30分

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中国では最近、ホテルに長期滞在することが若者の新しいトレンドになりつつある。

中国では最近、ホテルに長期滞在することが若者の新しいトレンドになりつつある。若者から見ると、ホテルの長期滞在は便利さ、気楽さ、高コストパフォーマンスの代名詞だという。

四川省成都市で働く季笑笑さんは2カ月間のホテル暮らしの経験がある。2021年8月にホテルの長期滞在、マンションの賃貸、仲介会社のコストパフォーマンスを比較検討してホテルを選んだ。

季さんの説明によると、ホテルの長期滞在価格は1カ月2000元(約4万円)で、ホテルから遠くない場所でマンションを借りると、毎月の家賃が2300元(4万6000円)になる。マンションならホテルより4平方メートルほど広くなるが、家賃がかなり高くなる上、水道代と電気代を払わなければならず、家賃の10%にあたる管理費も毎月支払わなければならない。

季さんはネコを買いたかったことから、ホテル住まいを始めて3カ月目にホテルを離れたが、ホテル住まいの便利さ、気楽さを忘れられないという。「便利で気楽で、掃除もやってくれるし、警備員もいて、無料のコーヒーと朝食も付いている。ペットを飼えなかったのだけが残念だ」と季さん。

深セン市で働いて5年になる「90後(1990年代生まれ)」の張遠さんは、ホテル住まいをして2年がたった。張さんによれば、ホテルは生活上の要求をよりよく満たしてくれるだけでなく、価格面でも優位性がある。長期滞在に心を動かされた要因の1つは、部屋のタイプが張さんにとってちょうどよかったことだ。プライバシーを守るため、今はシングルルームに住みたいと考えており、居住環境に対する要望もシンプルなもので、ベッドとユニットバスがあればほぼ事足りる。一方で、賃貸の部屋には大抵キッチンとリビングがついているが、張さんにはあまり必要がないという。このほか、同じエリアならホテルの料金は一般の賃貸物件の家賃より約20%安く、今自分が借りているホテルの料金は毎月3000元(約6万円)足らずで、会社まで歩いて20分で行ける。一方で、同じエリアで部屋を借りれば最低でも毎月3500元(約7万円)はかかる。どちらかというと、会社までの距離と価格とのコストパフォーマンスにより注目するという。

SNSでは、多くのネットユーザーが「ホテルの長期滞在を選ぶ最大の理由はコスパ。最も少ない出費で、最も多くのことをしたい」とコメントしている。

景暉智庫のチーフエコノミストの胡景暉(フー・ジンフイ)さんは、「ホテルが長期滞在分野への進出ペースを大幅に加速させているのは、新型コロナウイルス感染症のリバウンドなどの影響で客室の賃貸率や稼働率が低下したことと明らかに関係がある。特にビジネスホテルがモデル転換を追求するのは合理的な動きだ。今後のホテル業に対する大きな挑戦は空室と時間をにらんで長期滞在と短期滞在をどうやって効果的に組み合わせ、総合的な収益率を高めるかだ。これはデータ計測と資源配置の問題だ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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