安倍氏銃撃事件が鳴らす警鐘、日本は「ローンウルフ型テロ」に懸念―中国紙

Record China    2022年7月16日(土) 13時0分

拡大

15日、環球時報は、安倍晋三元首相が銃撃を受けて死亡した事件について、日本国内でローンウルフ型テロに対する憂慮が広がっていると報じた。

2022年7月15日、中国メディアの環球時報は、安倍晋三元首相が銃撃を受けて死亡した事件について、日本国内でローンウルフ型テロに対する憂慮が広がっていると報じた。

記事は、安倍氏が奈良県で銃撃を受けて死亡した事件について岸田文雄首相が警察の警備態勢に落ち度があったと指摘していると伝える一方で「今回の事件は、いかなる組織にも属しないローンウルフ(一匹狼)型の襲撃事件を事前察知し防ぐことの難しさを露呈させた」とした。

そして、米誌ディプロマットの電子版が「日本は暴力事件が少ないことで知られており、今回の安倍氏の事件は各方面に衝撃を与えた。これまでにもローンウルフが日本で大規模な殺りくを行う事例はあった。ただ、これまでの攻撃者のターゲットは不特定の人びとであり、著名な政治家ではなかった」と評したことを伝えた。

また、韓国・中央日報が日本のローンウルフ型襲撃事件について、容疑者が20〜40歳の男で、失業している、あるいは自らの将来に不安を抱き、社会に対して怒りや不満をためている、孤立無援で友人や家族とのつながりが希薄であるといった特徴を持っていると紹介したほか、人間関係が希薄になりがちな大都市での生活が「世の中から隔絶した人に対し、犯罪の動機を抱かせる完璧な環境を提供している」と分析したほか、「他人に迷惑をかけない」という日本人の美徳意識が、自らが困窮したときに他人に相談することを心理的に阻み、適切なストレス発散方法が見つからない場合に往々にして他人への殺意が生じることになるのだと論じたことを紹介している。

記事は、対テロ政策に詳しい日本の専門家が「日本の警察は特定の思想組織に対する調査、情報収集では豊富な経験を持っているものの、単独犯による事件では集められる手がかりが限られており、容疑者の具体的な行動を予測することが難しい。このため、今回の件では要人をどのように守っていくかという課題が浮き彫りになった」と指摘したことを紹介。ローンウルフ型テロ対策は日本だけの問題ではなく、欧米などでは武器の製造に興味を持っている人を探し出すべく、情報機関がネット上で危険物の提供者を装う「フィッシング型取り締まり」が実施されているとする一方、日本の警察にはこういった取り締まりを実施する権限がない上、その実効性が確認されているわけではないという指摘もあることから、日本での実現は難しいと伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携